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泉鏡花集成 14 (ちくま文庫 い 34-14)

泉鏡花集成 14 (ちくま文庫 い 34-14)

泉鏡花集成 14 (ちくま文庫 い 34-14)

作家
泉鏡花
種村季弘
出版社
筑摩書房
発売日
1997-02-01
ISBN
9784480032447
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泉鏡花集成 14 (ちくま文庫 い 34-14) / 感想・レビュー

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燃えつきた棒

『鏡花幻想譚〈2〉海異記の巻』のタイトル作を読んだときにも感じたが(あのときは書き忘れてしまったが)、文章は極めて音楽的。 音読しても楽しいかも。 山尾悠子が卒論で取り上げたという鏡花の「母物」は、これにていったん終了。 種々(いろいろ)と仔細はあれど、然あれど、ちと拙者には長過ぎた。 草枕旅にしあれば、急く心。降りつる露の消えぬ間に、目指すお江戸へ駆け出さむ。/

2021/08/20

白檀薫る

鏡花の描くタイプの女性が集合していますね。凛と美しいが寂しい女、儚げで守ってあげたい女、お侠で強い女。地縁の既得権益の強い、故郷の加賀嫌いでも有名の鏡花ですが、そこここに悪者も登場して、鏡花の女たちや主人公をいたぶっていく。 まさか主人公が・・・!という終わりでした。

クリイロエビチャ

まったりのんびり物語はスタートしたのに、露野の出現から後は濁流に飲み込まれたように速い。白菊谷でのお楊との邂逅は滝壺に飲みこまれた後のような静けさ。最後はとにかく切ない。お橘がいじらしいのと不憫なのとで、最後数行で泣かされてしまった。前に読んだ時も思ったけど、やはり白山信仰について俄かでいいから知識が欲しい。あと、鏡花版「失われた時を求めて」みたいな話だと思った。「失われた~」は、まだ3巻までしか読んでないからエラそうなことは言えないのだけれど。こっちもちゃんと読まなくては。

2016/06/04

クリイロエビチャ

一種のハーレム的な話かな。主人公礼吉を昔に今に取り巻く女性たち。帯にあるような「白山信仰」と絡めて読むのが本流なのだけど、私は白山信仰について何も知らんので関係性がわからなかった。鏡花にとっての最上位は『母』なので、道に倒れたお露を置き去りにし、お楊を慕うのは当然。でも、あまりにお露が可哀そうで仕方ない。「草迷宮」で、菖蒲は最後まで明に姿を見せなかったけど、同じ位置取りのお楊は礼吉に姿を見せる。二人の邂逅シーンは幻想的で好きな場面だけど、会えない方が良かったかなー。他の女性たちが報われない。

2012/09/10

クリイロエビチャ

父母のお骨を引き取りに故郷へ・・・冒頭から引き込まれる。タイプの違う4人の女性がそれぞれ魅力的で長編なのに飽きさせない。

2010/03/03

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