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貧乏サヴァラン (ちくま文庫)

貧乏サヴァラン (ちくま文庫)

貧乏サヴァラン (ちくま文庫)

作家
森茉莉
早川 暢子
出版社
筑摩書房
発売日
1998-01-01
ISBN
9784480033659
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貧乏サヴァラン (ちくま文庫) / 感想・レビュー

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蓮子

美味いものには辛さもある、苦味もある。生きている歓びや空気の香い、歓びの味、それがわからなくてなんの享楽だーー食にまつわる話を中心にまとめたエッセイ。文章のリズムが独特なので慣れるまで読みづらかったけれど、なんとか読み切りました。茉莉さんは家事はまるきり駄目だったようですが、料理の腕前はなかなかのものだったらしい。本書に登場する料理は今では特別珍しいものではないけれど、当時は目新しくオシャレなものだったようで、読んでいると何か特別な料理に思えてくるから不思議。本当の贅沢を知っていた茉莉さんの感性が光る1冊

2016/07/19

kiyoka

ゆっくり少しずつ読んだ。夜、紅茶を飲みながら森茉莉を読む至福のひととき。この人の文章は上手なのか下手なのかわからなくなってくる が、読んでいるといつのまにか独特で耽美な森茉莉の世界にすっと入っている。それがまた計算されたものではなくて「書いているうちに自然にそうなってしまう」のだから才能だ。食のエッセイ と紹介されているけど、それだけではなく生家のこと、嫁ぎ先、離婚、その後の一人暮らしのことなども散りばめられており、この一冊で森茉莉のことがなんとなくわかる。しかしやはり食に関しての表現は格別に素晴らしい。

2018/04/11

ユメ

エッセイを読むと、森茉莉はしばしば腹を立てている。その怒りは、たとえ暮らしぶりが貧しくとも贅沢を愛する己のうるさい舌を満足させるのに猛烈な努力が要ることに端を発しているというのだから、筋金入りの食いしん坊だ。その食いしん坊が、確固たる審美眼をもって書く食べ物についての文章に、恍惚とせずにはいられない。冷紅茶、牛酪、シュウクリイム、オムレット、チョコレエト…これらの表記が現代の仮名遣いより麗しく、より美味しそうに感じられるのは、本物の贅沢を知る人が多かった古き世を懐かしむ茉莉の心持ちが移ったのであろうか。

2017/09/21

橘@ちょい復活

面白かったです。本物のお嬢様で、食いしん坊な茉莉さん、自分の好きなものがはっきりしていて、すぐぐらぐらしてしまうわたしは彼女がとても羨ましいです。料理は得意だという茉莉さんの食べ物の描写が美味しそうで…白身魚と野菜のサラダは他のエッセイでも度々でてくるのですが、一番気になる料理です。贅沢って気持ちの持ち様なのですね。料理も、お菓子も、お酒もうっとりでした。

2017/09/06

skellig@topsy-turvy

頑固でシニカルな視点も持ってるけど、屈託のない純粋な人。これが私の茉莉さんのイメージだけど、このプチ・グルメ本を読んでて「食いしん坊」というワードも加わった。出てくる料理の一つ一つに愛情を感じるのは、シェフでもあるグルメ(茉莉さん)が誰よりも食を楽しんでいるからだろう。自分の好きなことに対する正直さと丁寧さが滲む文章を読んでいたため、午前様だというのに読了直後の今、台所にさ迷っていきそう。

2016/03/19

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