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命売ります (ちくま文庫)

命売ります (ちくま文庫)

命売ります (ちくま文庫)

作家
三島由紀夫
出版社
筑摩書房
発売日
1998-02-24
ISBN
9784480033727
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「この指がなまなましく覚えている」味わい深いエロ! 【文豪に学ぶ官能表現講座】

 文学と言われると、なにか崇高でお堅いものをイメージする方もいるかもしれないが、名作とされる文学にはかなり踏み込んだ性描写が実際多く存在する。ふだん我々が、単に「エロいなぁ」「興奮するなぁ」という言葉だけで済ませているようなシチュエーションや心理状態も、文豪の手にかかれば一層輝くのだ。「そんな言葉で例えるの!?」「こんなに細かく説明するの!?」「自分では言葉にできなかったけど、これを読んだら自分があの時どうして興奮していたのかが分かる気がする!」などと感じさせられる文豪たちの官能的な文章を5点ご紹介したい。

■湯上り姿は15~20分後が旬! ——谷崎潤一郎『痴人の愛』

『痴人の愛 (新潮文庫)』(谷崎潤一郎/新潮社)

 やはり文学に潜むエロと言えば、この人は欠かせない。谷崎潤一郎は性をテーマに描いた名作を多く生み出しているため学校で習うことは少ないが、そのクオリティは凄まじい。代表作『痴人の愛』は、真面目な男がいずれ自分の妻にするために15歳の少女を育てるが、次第に少女の魔性にとりつかれ下僕になっていく様子を描く物語だ。

一体女の「湯上り姿」と云うもの…

2018/6/17

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「人間椅子」が連ドラ主題歌を担当! 三島由紀夫『命売ります』

BSジャパンで2018年1月13日スタートする連続ドラマJ、中村蒼主演・三島由紀夫原作の『命売ります』。この注目の連ドラの主題歌が、人間椅子がこのドラマのために書き下ろした「命売ります」(作詞・作曲/和嶋慎治)に決定した。日本文学と和の世界観で独特のロックを追及するバンド・人間椅子の楽曲が、三島由紀夫晩年の怪作を21世紀に蘇らせる。

■江戸川乱歩『陰獣』や太宰治『人間失格』につづく文芸作品に着想を得た楽曲を担当するのは、異彩のバンド・人間椅子

人間椅子(にんげんいす) 青森県で高校の同級生だった和嶋慎治(g,vo)と鈴木研一(b,vo)によって1987 年に結成。89 年にオーディション番組『平成名物TV イカすバンド天国』に出演。その後、インディとメジャーを行き来しながら、ヘヴィロックと文学、そして青森という出自を融合させた独特の世界観を提示。2004 年よりナカジマノブ(ds,vo)が加入。2017 年10 月に、20 枚目のオリジナルアルバム「異次元からの咆哮」を発売した。    ドラマ原作となった文豪・三島由紀夫の『命売ります』は、…

2017/12/20

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命売ります (ちくま文庫) / 感想・レビュー

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ヴェネツィア

数ある三島作品の中でも、本書が最も通俗的、かつ軽い筆致。自殺に失敗したので「命売ります」の広告を出す主人公、羽仁男もそうだが、他の登場人物も、かなりに荒唐無稽だ。吸血鬼は登場するし、国際犯罪組織も暗躍する。いずれも、およそ他の三島作品には見られないものだ。読み物として楽しめなくはないが、三島に特有のシニシズムやニヒリズム、あるいは微細な心理の綾といったものは、ここにはない。死を前提として生のあり様を模索するというのは『葉隠』の発想に他ならないが、ここでは、それもパロディ以上のものではない。

2012/09/21

面白かったです!テンポが良くて途中で止めようにも続きが気になって止めづらい為一気にラストまで読みました。最初の客からすべてが繋がった時、さすが三島由紀夫は巧いなぁと思いました。

2013/02/12

鉄之助

三島が割腹自殺してから、今年の11月25日がちょうど50年。死の2年前、43歳の彼が「死」をどのようにとらえていたかを探りたくて、この本を読んだ。読もうとする新聞の活字がみんなゴキブリになってしまう→「むしょうに死にたくなってしまったのである。」という主人公。「命売ります」との新聞広告を出したら、次々とハードボイルド調の事件に巻き込まれて行く。異色の三島作品だった。「自分は精魂をつくして死に急いだ」(まるで2年後の三島自身を象徴するかのよう)主人公と、決して死に急がない一組の夫婦との対比が面白かった。

2020/12/13

forest rise field

前半と後半で主人公の命に対する気持ちの変わりようがすごいと思った。前半は面白くするすると読めたが、後半はハラハラドキドキと読んでる方も気の持ち方が変わった。取っ付きにくいと思っていた三島由紀夫作品だが、案外読みやすかった。

2016/06/10

だんぼ

いきたいという欲が すべてものごとを複雑怪奇にみせてしまうんです

2022/07/26

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