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閉塞経済: 金融資本主義のゆくえ (ちくま新書 729)

閉塞経済: 金融資本主義のゆくえ (ちくま新書 729)

閉塞経済: 金融資本主義のゆくえ (ちくま新書 729)

作家
金子勝
出版社
筑摩書房
発売日
2008-07-01
ISBN
9784480064400
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閉塞経済: 金融資本主義のゆくえ (ちくま新書 729) / 感想・レビュー

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佐島楓

2008年初版。小泉構造改革への著者の憤り、結果的に生み出された格差社会。確かに小泉氏によってぶっ壊されたものはたくさんあり、その後遺症も年々傷口が開く一方だ。国民を幸せにするための経済学であってほしいのだが、逆に働いている感が否めない。

2014/04/24

ふみすむ

制度経済学を研究しているだけあって、独自の視点から主流派経済学を批判している。サブプライム危機の最中に書かれた本(2008年初版)で、前半は金融資本主義の分析、後半は自民党が主導してきた構造改革の是非を財政学の視点から歴史的に検討している。知識の普及を狙って新書で出しているようだが、初等の経済学を理解していなければ読み進めるのは困難な内容である。数度の挫折を経て、今回ようやく読み終えることができた。

2015/09/08

Kentaro

1997年の東アジア通貨危機98年のヘッジファンドのLTCMの経営破綻、2000年のITバブル崩壊、01年の911同時多発テロ、03年のイラク戦争と、金融市場が危機に陥りそうな事件が相次ぎ、国際協調による通貨供給が実施され、世界中に投機マネーが溢れかえり、行き場を失ったお金が利益を求めて、次々と金融商品を作り出しては、一部の米英企業の富裕層にのみお金を循環させた。こういった金融商品は土地バブルで消費を謳歌していた米国にサブプライムローン問題として大暴発した。そしてお金が一人歩きする経済が貧困を増加させた。

2018/07/11

tolucky1962

2008年、経済政策への批判書。経済学の未成熟さはバブルを繰り返し、国債と格差を残した。金融立国で儲けた米国の後を追っても日本はもう富を得られないでしょう。証券化はリスク分散のつもりだが不可視となったリスクが大きなバブルとしていずれ崩壊する。これらは原発(事故なければ良いが爆発した時の損は大きい)や安保(今、世界の警察になっても得るものはない)にもつながるのでしょう。 公共事業をするなら土建でなく教育・技術に向け、次のあらたな産業改革を育てるべきでしょう。

2015/08/02

La Principita

過去の経済政策に関する部分は(平易に説明されているにも拘らず! )、経済の知識の浅い私には少し分かりにくい箇所がありましたが、制度改革については幅広い視点から興味深い提案がなされていました。経済・技術・環境…すべからく状況が変化しており、既存の経済理論が機能するとは限らない。「多様性」に着眼し、制度改革を進める必要、には納得がいくものの、金子先生の理想が現実の社会で機能するのか、これまた知識のない私にツッコム余地はなく…でも、現在の日本経済に1つの可能性を提案してくれる耳障りの良い書でした。

2010/09/21

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