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ほんとうの法華経 (ちくま新書 1145)

ほんとうの法華経 (ちくま新書 1145)

ほんとうの法華経 (ちくま新書 1145)

作家
橋爪大三郎
植木雅俊
出版社
筑摩書房
発売日
2015-10-05
ISBN
9784480068545
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ほんとうの法華経 (ちくま新書 1145) / 感想・レビュー

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ころこ

全体の理解が論じられているのかと思いきや、テクストに沿っていた。途中で植木の訳した『サンスクリット版縮訳 法華経』と植木の『法華経とは何か』を購入し、対照、比較させながら読む。全くあたりが効かないが、救われたのは橋爪の問いが単純なことだ。法華経を新訳聖書と比較して、両者が似ていることを指摘する。橋爪が全く知らないはずがないだろう。開いた問いは、途中からでも入り易くするためだろう。3冊の中では、本書が最も読み易い。編集者の苦労と相まって、工夫された本だと思う。

2023/02/08

禿童子

自分にとって南無妙法蓮華経はお題目というより正気を保つための呪文のようなもの。家の宗教が法華宗なのでもう少し理解を深めたいと思って、半分まで読んだが、新書にしては分厚いのでいったんストップ。二乗(阿羅漢)も三乗(菩薩)も成仏できる。女人も成仏できる。一仏乗の教えを説くのが法華経というところまでは理解した。法華経の経文信仰の自己回帰はまだよく分からない。

2023/03/30

いろは

作品の帯には、「最高の仏教入門」と書かれているけれども、入門としてはかなり難しい。もう2ランクぐらい下げた内容の方が解りやすいと思う。「殺生について」の項目で、植木先生が、『ある子どもが「どうして人を殺しちゃいけないんですか?」と質問した。』と述べられていた。それに対する植木先生の回答が、「自分が嫌だから、他の人も嫌だろう。それで十分ではないかと。」だった。私はこの回答に納得がいかなかった。私なら、子どもには少し難しいけれど、こう答える。「国の人口が減少して、国として機能しなくなるから。」皆さんはどうか。

2018/06/24

たばかる

ゼミ本。法華経の論理構造に注目した。鍵となるものはは自己否定をはらむことによる包括性。すべては方便であり、法華経の本質をつたえる手段であるというような切り口は、ほかの宗教を「支配的に」ではなく基盤そのものを「包括的に」取り入れる効果を持つ。法華経内部での論理進行も同様。ブッタの教えに通じることを説いたうしろで、法華経の教えを直接耳にせずとも体現して行動すればよいと示す。

2023/03/15

かず

法華経をサンスクリット語原著から和訳された植木先生と、社会学者であり仏教にもお詳しい橋爪先生による5時間にも及ぶ対談を書籍化したもの。読みごたえあり。対談形式だからこそ生まれた言葉もあろう。植木先生の法華経への深い愛情が感じられる。私は浄土教を基盤に他宗の教えも学習しているが、同じ仏教、説く所は同じと思っている。法=宇宙の真理に自己を同化させ、その実現を果たせる人となることが仏教の目的、と思っている。つまり、仏になることであるのだから、読書で満足せず、日々の実践に努めていきたい。そう念じた次第である。

2018/09/08

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