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ヴァン・ゴッホ (ちくま学芸文庫 ア 13-1)

ヴァン・ゴッホ (ちくま学芸文庫 ア 13-1)

ヴァン・ゴッホ (ちくま学芸文庫 ア 13-1)

作家
アントナン・アルトー
Antonin Artaud
粟津則雄
出版社
筑摩書房
発売日
1997-08-01
ISBN
9784480083586
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ヴァン・ゴッホ (ちくま学芸文庫 ア 13-1) / 感想・レビュー

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マウリツィウス

【VAN/GOGH】ゴッホの図像学は端的にアルトー次元に直結する可能性を必然に孕む。フランス系列の詭弁論理学と蔑すべきガルガンチュア存在を否定、ルネサンス幻想を簒奪した彼の画家を示す論集はシェイクスピア=トールキン愉悦快楽を暗示的に模索することで前衛図像のストイシズム意味を追求、カフカ以降可能化した力説合理証明論は異端撲滅の根源=ギリシャ異教を発見、「神話」レヴィ・ストロース創始を引用するも事実はホメロス原型多様化、悪魔とは無慈悲であることをルター以前に知るカルヴァン性質を自己追求する整然と超然と占拠塔。

2013/05/28

おおた

「なぜ、ヴァン・ゴッホの絵は、このように、私にたいして、その太陽が、結局のところ、よろこびとともに回転し照らし出すいっさいのものであったような一世界を、いわば墓の反対側から見たものといった印象を与えるのだろうか。」……な〜んもわからん。な〜んも。

2021/12/02

私には、肉体的な面でも精神的な面でも、何ひとつ期待すべきものがない。私にあるのは、永遠の苦悩と闇、魂の夜。私は、叫ぶための声を持っていない。精神上の季節も感覚上の季節も、どれひとつとして何の作用も及ぼさぬこの不感の肉体から遠く離れて、きみたちの富を浪費するがよい。私は、苦悩と闇の領域を選んだ、他の人々が、物質の輝きと堆積の領域を選んだように。私は、何か或るひとつの領域で仕事をするのではない。私は、唯一の持続のなかで仕事をする・・。(神経の秤)

2018/03/21

ラウリスタ~

表題作のヴァン・ゴッホはまだ読める。豚やろうばっかりのこの世の中の愚かどもめに「あなたは狂人ですね、いいや狂っています、狂った画家です、治療しないと」って言われ続けてて殺されたゴッホ可愛そうだな、俺も一緒だ、って話。そのあとの後半のシュルレアリスム文章はまあ意味不明かな、アルトーもまた書けないことについて語るために多くの本を書いた人みたいだから、「彼の作品」というふうにして読むのは微妙なのか。

2015/01/10

tyfk

吉増剛造、ゴッホの流れで。p.46「彼は、大画家であると同時に大作家であって、自分が文章で描写した作品にたいして、まったく唖然とするほどの真実な印象を与えるすべをこころえている。」3つ引用の最初「デッサンするとは…」は1882/10/22。「こんなふうに書くことは、まったく簡単なことのように見える。とんでもない話だ! ためしにやってみるがよい。」《寝室》について「また一方、あの古ぼけた羽ぶとんの、貽貝のような、うにのような、小えびのような、南仏のしめじのような赤、黒っぽくこげたピーマンのようなあの赤い色」

2023/04/27

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