てつがくを着て、まちを歩こう: ファッション考現学 (ちくま学芸文庫 ワ 5-2)
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てつがくを着て、まちを歩こう: ファッション考現学 (ちくま学芸文庫 ワ 5-2) / 感想・レビュー
メルト
ファッションを哲学を通して見つめたら、というかテーマの考現学書。とはいうものの、とても読みやすい。様々な作品や哲学の名著から引用があり決してエッセイにはなっていないものの、心地よいリズムの文章。だから、哲学初心者のぼくにピッタリの本だった。「哲学」というと難しいイメージがあるものの、この本はそれをことごとく取っ払っている。哲学を学べば、もう一つ視点が増えて、世界の見え方が変わるような気がしてきた。これをキッカケにして本のジャンルを問わずに読めるようになりたい
2019/02/14
佐島楓
つるつるとした読みやすい文章で、ファッションについて鋭く分析している。「他人の眼に映るじぶん、それへの関心を失うとき、ひとはおそらくじぶんへの関心をも失う」どきり。
2012/11/18
Bartleby
「ファッションとは「わたしはだれ?」という問いと戯れる行為(ロラン・バルト)」服を変えれば気持ちもとる行動も変わる、そんな感覚は自分も素朴に持っている。でも、その感覚を丁寧に言葉にし、深く掘り下げていけるのはやっぱりすごいと思う。読むと服を着ることがちょっと楽しくなります。黒い服などで肌との境目を際立たせることにボードリヤールが「身体の象徴的切断」なんて仰々しい名前をつけていたりするのはちょっとおかしくもありました。
2012/07/16
Ex libris 毒餃子
哲学の本、100冊目。何冊か読んでいるので、似たような話を読んだことがあるが、比較的わかりやすい。身体性から衣服へと哲学のテーマの拡張を行った鷲田清一の仕事はやはり、一目置かざるをえない。メルロ読みたくなるわ。
2016/06/20
猫カヌレ
衣服と人の内面を結びつけた哲学の話。全部ではないものの、「なるほどな〜」と唸る部分もしばしばありました。個人的に、自分の内面が服の選び方に出てる部分はあると思う。全ての人がそうではないし、むしろ少数派なのかもしれないけど、服装はアイデンティティと読んでもいいのかもしれない。
2017/08/12
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