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現代という時代の気質 (ちくま学芸文庫)

現代という時代の気質 (ちくま学芸文庫)

現代という時代の気質 (ちくま学芸文庫)

作家
エリック・ホッファー
Eric Hoffer
柄谷行人
出版社
筑摩書房
発売日
2015-06-10
ISBN
9784480096791
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現代という時代の気質 (ちくま学芸文庫) / 感想・レビュー

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テディ

作者は、学校教育を受けずに沖仲仕をしながら独学。また政治学教授として教鞭をとっていた異色のキャリアを持つ。その意味で本書は、草の根からの視点で国際政治、社会哲学を展開していた。産業革命、戦争、社会の成熟等の何れのプロセスにおいても強行的に推進させる事を戒めている。機械化を中心とした経済発展こそが世の中の思想を退行させる。一部の知識人が支配階級になる度に大きな副作用をもたらす。自然に打ち勝とうとする人間は愚者にしかなれない。世の中の大きな変革においても全てを否定する事なく適合、加工、修正が肝要なのであろう。

2016/01/10

壱萬弐仟縁冊

社会的能力は天然資源をいかに効果的に利用するかによってと、人間資源をどう利用するかによっても測られる(048頁)。権力はつねに人間の本性、人間という変数を行動の方程式から信念の教育によって実行する(056頁)。商人のふつう、権力の外観よりもその実質に関心を抱く(090頁)。人間は未完成の動物であるのみならず、未完成の人間でもある(108頁)。よい生活とは姑息な手段、妥協、小悪、完全への努力の金剛から成立(136頁)。 柄谷氏によると、著者は日雇い労働をし、金と暇ができれば図書館で読書。未婚(158頁)。

2015/07/26

さきん

大衆の持つ特徴を長所短所合わせて観察する他、アメリカとヨーロッパ、日本、ロシア、中国とも比較し、住んでいるアメリカでの観察は鋭い。今アメリカ化した日本にも当てはまることが多いように思う。技術の発展が人々の退化を招く。知識人が狂信的な独裁体制を築いてしまうなどパラドックスな展開が多い。

2016/10/03

おおた

黒人に辛辣すぎるところは苦笑するしかないが、きちんとした学校を出ないでここまで思想を推し進められる力はしなやかでかっこいい。オートメーション化で人々が失業することではなく自尊心を失うのではないかと喝破するところは、今のAI論にまんま当てはまりそう。現代はいつだって少年のように幼稚で、大衆は手の付けようのない混沌だという。ここで語られる知識人とは現代のリベラルになぞらえることができて、対立の構図は変わってない。

2019/12/01

きゃんたか

機械化した現代とはフォークリフトとウィンチの遊び場である。アメリカは有史以来初めて大衆の国となった。イデオロギーや絶対的真理に頼らないその大衆性は、まったく卑小な動機から自由と平等を成し遂げた。現代とはドラスティックな変化の時代であり、子供でも大人でもない青年は変化を通じて自らを人間化せねばならない。急速な工業化による自然の馴致は非人間化、社会の野蛮化を招き、腐敗した知識人によるナチズム、スターリニズムの温床となった。自尊心とアイデンティティーを求める不適合者は過激で幼稚な現代の気質を生み出してやまない。

2016/05/21

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