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タナトスの子供たち: 過剰適応の生態学 (ちくま文庫 な 11-7)

タナトスの子供たち: 過剰適応の生態学 (ちくま文庫 な 11-7)

タナトスの子供たち: 過剰適応の生態学 (ちくま文庫 な 11-7)

作家
中島梓
出版社
筑摩書房
発売日
2005-05-01
ISBN
9784480420916
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タナトスの子供たち: 過剰適応の生態学 (ちくま文庫 な 11-7) / 感想・レビュー

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まいこ

男性論理の介在するところでしか、物語の中の女性は動いていない。男性原理の勝ち抜き戦で勝ち抜くような女性になれなければ、自我を壊されるしかない。「どっちもイヤだ、まっぴらだ、何も争うことなく、選別にさらされることなく、選別に迎合して自分を変えようとすることなく、私がこのありのままの私でいられる方法はないの?(p119)」マジョリティから外れてBLや摂食障害の中に居場所を見つける生き方は、ネット社会になってそれほど居心地の悪いものでもなくなったように思う。

2014/08/25

間立

やおい、という言葉はもう過ぎ去り死語になりかけている。代わりにボーイズラブという言葉が世の中を席巻し、書店の一角を占めている。これらの文章が初めて人の目に触れたときから十余年を数え、文庫版あとがきに書かれたときよりさらに同性愛を取り扱ったファンタジーは市民権を得、女でオタクをやっていると須く腐女子であるべきと見做されてしまう。気に食わない点も多々あるが、閉鎖されたコミュニケーションの存在について思いを馳せることができる良著。

2012/07/25

hotatehon

男からすると、ウケが先にイカされるものの継続して快感に打ち震えつつセメを受け入れるとかなんで書くんだろうありえないだろうって思ってたんだよな。自分がぜったいに傷つかない、しかもすべてのキャラクターに感情移入できる著者にとっての箱庭だと見れば、その展開もなるほど納得でした。

2009/01/24

Book-Go

訃報を聞いて再読。手持ちの彼女の著作はこれだけ。同じことが繰り返され、それなのに女性の会話のように話の内容がずれていく。主題が見つけにくく、理屈で行けば結論が納得しかねる。だけど、なにかしら熱意のようなものがあって、不思議と納得できてしまう、力のある文章だ。彼女がいなければ、今のBLはなかった。感謝と祈りをささげたい。

2009/05/28

ハイパー毛玉クリエイター⊿

書名が好みだったので読み始めてみたら、驚くなかれ、内容物はやおい論であった。しかも分析や考察は壮大。いつのまにやら解離性同一性障害やHIV、ヒトという種の存続に関してまで話は飛躍。やっとこさ本編を読み終え、これで近くて遠い異文化圏・腐女子について少しはわかったかも!と思っていたのだが、あとがきを開けば、そこには「やおいとBLは違う」と断言されている。もーわけわからん。せめて、ホモサピエンスとアウストラロピテクスくらい違うのか、それともホモサピエンスと北京原人くらいの差なのかくらいは教えてほしいぞ。

2015/09/20

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