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出版業界最底辺日記: エロ漫画編集者「嫌われ者の記」 (ちくま文庫 し 26-1)

出版業界最底辺日記: エロ漫画編集者「嫌われ者の記」 (ちくま文庫 し 26-1)

出版業界最底辺日記: エロ漫画編集者「嫌われ者の記」 (ちくま文庫 し 26-1)

作家
塩山 芳明
南陀楼綾繁
出版社
筑摩書房
発売日
2006-07-01
ISBN
9784480422354
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出版業界最底辺日記: エロ漫画編集者「嫌われ者の記」 (ちくま文庫 し 26-1) / 感想・レビュー

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ホークス

あるエロ漫画雑誌(下請け)編集者の1990〜2005年の日記(抜粋)。文学志向でスジを通す男が、ギリギリの底辺に生きる編集者や漫画家を相手に、精一杯の下品さ粗暴さを発揮して凌いでいく。激しい罵倒や暴言と世の中への呪詛には、そうせずにはいられない、底辺故のリアルがある。とはいえ本当に最低な発言も多々あり、エロ表現は露骨この上無い。それも含めて楽しめる自分には通じる所があるという事だ。正直この生命力にグッときた。「日記はロクでもない奴の物ほど面白い」との著者の説にも半分賛成。本と映画の話も豊富。

2018/01/14

bluemint

モーレツに本を読む。通勤の片道3本列車を乗り換えるごとに本を変える。食事中に読む本を探し、少しでも時間があれば神保町の古書店を荒らしまわる。しかも読む本が私が殆ど知らないハイブラウなものばかり。映画、古いビデオも同様。こういうもので生計を立てたかった反動なのか、編集者なのに子飼いの漫画家たちや編集者達への苛立ちをもろにぶつける。驚くのは僅か三人でエロ漫画雑誌4誌を毎月発行していることだ。しかも当時は、青少年有害図書狩の真っ最中。罵詈雑言だらけの本書だが、スジが通っているせいか意外と読める。

2019/12/31

kubottar

「嫌われ者の記」とあるように、性格の悪い編集者が漫画家の悪口や日頃の鬱憤を吐き出している日記をそのまま人に見て貰う内容。もちろん読者を嫌な気分にさせる意図(ちょっとしたツクリ)は盛り込まれていると思う。しかし、ここまで鬱屈とした内容と平行して毎回読んだ本とちょっとした感想も書くのが箸休めになっていていいバランスだ。それにこんな日記書いている割に難しい本を読んでいるのもアンバランスで可笑しい。

2011/11/30

いっち〜

神保町の古本屋で題名買いしたけど、私には合わなかった…。全編に渡って毒舌が続き、仕事関係の注意や電車内でのマナー違反注意はまだしも、防災無線や電車内アナウンスにまでクレーム入れるのは…。ビートたけし氏の文章と似た点はあるけど、毒の強さはこちらの方がかなり上。また、漫画や映画のネタも全くついていけない。反面、読書量、映画の鑑賞量、仕事量等は前述の苦手な点があっても驚嘆するほどで、ここは素直に凄いと思う。また、行政や大手のような権力にも迎合しないのも普通に尊敬できる。こういう人も日本では既に絶滅危惧種なのかも

2022/11/30

harass

エロ漫画雑誌編集者が雑誌で連載していた日記。1990年から2005年の日記を再編集。「成年コミック」条例などの規制騒動の影響が色濃く、日々の悪戦苦闘が面白い。著者の悪口芸が冴えまくる。ただの悪口でももっともらしさと言い回しに変化があり人には真似できないなと。癖のある人物が多数登場してくるが、聞いたことのあるエロ漫画家の名前や作家がいろいろでてきて嬉しい。高レベルの読書家で本を選ぶセンスと読書量に惚れ惚れする。こうありたいものだ。

2013/03/08

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