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戦後ギャグマンガ史 (ちくま文庫 よ 19-3)

戦後ギャグマンガ史 (ちくま文庫 よ 19-3)

戦後ギャグマンガ史 (ちくま文庫 よ 19-3)

作家
米沢嘉博
出版社
筑摩書房
発売日
2009-08-10
ISBN
9784480426215
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戦後ギャグマンガ史 (ちくま文庫 よ 19-3) / 感想・レビュー

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へくとぱすかる

本書は1981年の著作で、歴史的記述は「うる星やつら」の時代までで終わっている。戦後の展開から赤塚不二夫を軸にして、その後の他作家・作品による新たな方向への発展が語られる。今のコミックに、かなりリアルな絵が多いのには、それなりの理由があることも流れとして理解できる。著者が健在であったなら、少女マンガからの影響について、今ならより深く語っていただろう。

2018/08/02

ほたぴょん

以前に読んだ『少女マンガ史』よりも、特定のメルクマールに焦点を絞り、そこを目印にしてギャグマンガ史を描いているという印象をうけた。トキワ荘グループの中から赤塚不二夫がギャグマンガに革新を起こし、そして赤塚の失速と同時に山上たつひこと鴨川つばめによってギャグマンガに新たな地平が開かれる。それがどのような構造の中で起きたことだったのかの分析が、疑いなく本書のキモであり、本書で最も成功している部分だ。しかし、つのだじろうもジョージ秋山も新田たつおも、最初はギャグマンガで世に出たんだなぁ、意外だった。

2011/12/07

西葛

80年代。吉田戦車もさくらももこも登場する前。ギャグマンガとは赤塚不二夫のマンガのこと。なぜなら元来漫画は笑いを含むものであったが、ストーリーを放棄し笑いだけを志向したものこそ赤塚漫画だったため。その後、赤塚漫画が純粋ギャグを目指すにつれ、具体性を失い人気を失っていく。そして「ガキデカ」の台頭。マンガ史を作ったトキワ荘メンバーもまたギャグマンガ史にも付与していのだなあ。

2020/11/28

タケミチ

「笑い」を論じる「ギャグマンガ」を論じるっていうのが、ちょっと難しいところがあるわけだけど、本書は誠実に真摯に向き合っている気がして好感が持てる。このあとは『伝染るんです。』とかの不条理マンガブームが来るのかな。

2015/07/01

なかち

漫画の原点は風刺絵。児童向けギャグ漫画はキャラありき。サザエさんは漫画で日常を切り取った。少年が滑稽なキャラに囲まれるという流れ。生活漫画はその月の行事と祭日に合わせて話が作られていた。赤塚不二夫はギャグ漫画をファッションにした、ブームを作った。赤塚と人気を二分したのは丸出だめ夫の森田拳次。藤子不二雄は日常と異常の出会いをベースにしている。ギャグ漫画のキャラたちは次第に肉体を持ち始める。赤塚漫画の陰りはキャラに肉体がなかったから。江口寿史やマカロニほうれん荘がポップカルチャーのセンスを導入。

2010/09/30

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