KADOKAWA Group

Facebook Twitter LINE はてブ Instagram Pinterest

ちくま哲学の森 (8) (ちくま哲学の森 8)

ちくま哲学の森 (8) (ちくま哲学の森 8)

ちくま哲学の森 (8) (ちくま哲学の森 8)

作家
鶴見俊輔
出版社
筑摩書房
発売日
2012-04-10
ISBN
9784480428684
amazonで購入する

ちくま哲学の森 (8) (ちくま哲学の森 8) / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

壱萬弐仟縁

臼井吉見氏は安曇野生まれ(144頁)。松本高校→東大→国語教師とのこと。鈴木牧之氏は「北越雪譜」の一節「〇 雪吹」の中で「雪吹は樹などに積りたる雪の風に散乱する」こと(181頁)。この冬は北海道や冬山登山、雪下ろしなど、厳しいものだった。飆(これで つじかぜ とか つむじかぜ)なんていう漢字は初めて知った。「雪国の難義暖地の人おもいはかるべし」(184頁)。逆もまた真なり、だが。藤原咲平氏は諏訪市生まれ(312頁)で渦巻の研究を披露。ミシュレ「魔女」。自然の厳しさを生れた地にて、あるいは作品で実感できる。

2013/03/06

hitsuji023

「レーウェンフック」「幼き日の山やま」「ある遭難の記録」「エルドラードの発見」「神話と地球物理学」が個人的お気に入り。アンソロジーだと普段自分が選ぶことがない作品を読めるので新たな発見があって面白い。しかし、「幼き日の山やま」で大正池について触れられているが、大正池が出来て三年の姿に感動しつつ、執筆当時の大正池に失望していたが、その失望した姿の大正池に感動した自分はと思うと人の感覚はその時代や見る時期で違うものだと思った。そして、無理な話だが出来た当時の大正池を見てみたかった。きっと綺麗だったことだろう。

2021/08/22

江口紀

『生物はどんなところも空き地のままにしてはおかない。』微生物が寄生、 分解することをこのように言い当てるファーブルに完敗。つくば哲学の森シ リーズの最終巻、「自然と人生」。テーマに対する答え方が分かりやすさ信 条とする親書の類とは違う、遠回しの奥ゆかしさよ。もちろん、敬愛して止 まぬ野尻抱影のオリオン座を見上げる目を通じ大自然に身をおく感覚も味わえる。ザ・哲学といっ た感じのエピクロスも。でも、不思議なことに心にのこったのは冒頭の引用 節。結局かなわないかもしれないのに「自然」に挑む人間の背中が素敵だ。

2013/06/15

感想・レビューをもっと見る