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贅沢貧乏のお洒落帖 (ちくま文庫 も 9-10)

贅沢貧乏のお洒落帖 (ちくま文庫 も 9-10)

贅沢貧乏のお洒落帖 (ちくま文庫 も 9-10)

作家
森茉莉
早川茉莉
出版社
筑摩書房
発売日
2016-12-07
ISBN
9784480434043
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贅沢貧乏のお洒落帖 (ちくま文庫 も 9-10) / 感想・レビュー

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青蓮

タモリさんや黒柳徹子さんの名前が出てきて、何だか親近感が。森茉莉は本当にお嬢様だったんだなぁというエピソードが満載。あの時代にドイツから服を取り寄せるなんて凄い贅沢。父の鴎外から溺愛されて育ったせいか、自惚れも強いけど、その反動としてコンプレックスも相当強かったと思う。でも彼女の美意識、美的センス、感性、審美眼は本物。お洒落のセンスが全くない私としては彼女のセンスには脱帽です。

2017/04/17

こばまり

パッパが見立てた振袖に伯林から取り寄せた子供服。それらの鮮明な記憶を一つ一つ丁寧に読む。次第に脳の処理能力が追い付かなくなる。色彩の洪水。実際に見ることができたらどんなにうっとりするだろう。黒柳徹子氏による解説がこれまた素晴らしい。作家その人を表す貴重な証言だ。

2017/01/15

ユメ

独逸から届いた雪のようなレースの夏服。三歳の帯解き祝いに着た、白と濃い紅に染め分けた燕柄の着物。森茉莉が幼い頃に身につけたうっとりするほど美しい服の数々は、それらを娘への溢れる愛情でもって誂えたパッパ鷗外の想い出と共に、幸福の円光の中に包まれている。失われし日々を思い返すことには哀愁もつきまとうが、その日々は間違いなく茉莉流お洒落の原点だ。彼女は鷗外から、真の贅沢というものを解する心を受け継いだのである。暮らしぶりが貧しくなっても心は豊かなままにお洒落を追求する茉莉を見ていると、心が浮き立つ。

2017/12/22

面白かったです。本物のお嬢様だった茉莉さんの、幼い頃からのお召し物の数々にうっとり。着物や洋服の描写が、その色彩や素材についても描かれていて素敵でした。茉莉さんの美意識で、時代の服装について書かれているところも興味深かったです。タモリさんや黒柳徹子さんも出てきたりして楽しかったです。黒柳徹子さんの後書きも素敵でした。

2017/03/25

penguin-blue

小さい時に海外から届いた、舶来の洋服入った大きなボオル箱。開かれた描写に小さな茉莉と同じように読んでいるこちらもどきどきする。鴎外が愛娘のために選んだ美しい着物の柄。どちらも心に描くには恐らく自分の美意識が足りないのだろうけど、それが美しかったこと、そしてそれを着た時の高揚感が伝わってくる。後年、好きなようにおしゃれはできなくなった時期も書かれているけれど、お洒落や美しいものへのこだわりを彼女は持ち続けた。お洒落と言うのはブランドでも、値段でもないんだな、と改めて思う。黒柳さんの後書きも素敵。

2017/02/03

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