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翻訳教室: はじめの一歩 (ちくまプリマー新書 181)

翻訳教室: はじめの一歩 (ちくまプリマー新書 181)

翻訳教室: はじめの一歩 (ちくまプリマー新書 181)

作家
鴻巣友季子
出版社
筑摩書房
発売日
2012-07-01
ISBN
9784480688842
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翻訳教室: はじめの一歩 (ちくまプリマー新書 181) / 感想・レビュー

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岡本正行

翻訳も、なるほどと感心する本、なにか変だ、違うと思う本、専門家、それもかなりのハイレベルなのに、なぜ、これがそれほど世界的なのかと思ってしまう本もある。外国の文章を日本の文章として、日本人に理解と共感を得られるものにする。ものすごく難しいこと。少しでも実現しようとする著者の意図が伝わってくる。翻訳をいま改めて、その困難さを理解した。外国語を理解し、日本語にも熟達し、その文書の著者の意図を表す。ほんとうに難しい作業だ。試しに小学生にその難しさを実感させたのも、いいことだ。それで翻訳がわかったような気がした。

2024/02/26

のんぴ

小学校の特別授業で翻訳について教えた鴻巣友季子さん。一緒に絵本を訳した生徒さんは貴重な経験をしましたね。自分とは違う人(生物、無機物)を理解するためには、自分の殻を破って、その中に入り込む。ベースに語学力があるのはもちろん、文化や伝統、他者の価値観を吸収して、表現するセンスが卓越している。根っこにあるのは無類の読者好き。もっと本を読みたいから英語で書かれた本も読む。私も小さい頃から翻訳モノ好きだったけど、そこまで深く能動的に考える読書はしてこなかったなぁ。

2021/01/08

佐島楓

原文に合わせようとすると直訳になってしまい、硬い日本語になってしまうのが英文和訳の悩みだったけれど、著者の「正解がない以上は、誤答というものもない」という一文に励まされました。日本語はもともと幅のある言語なのだから、柔軟に、センスのある、意味の通る和訳ができるように練習しようと思います。

2014/08/17

あいくん

☆☆☆☆鴻巣友季子さんは翻訳家ですが、2012年にNHKテレビで放送された「ようこそ先輩課外授業」の体験をもとにした本です。東京の小学校6年生と鴻巣さんとのやりとりが本に取り入れられています。以前は英語は中学校から習っていましたが、いまは小学校5年から必修になっています。翻訳は他言語を自分たちのことばに移しかえることだと思われていますが、翻訳するのには原文をよく読むことが必要です。訳者とはまずは読者です。翻訳とは深い読書のことです。よく読むことができれば、よく訳せます。

2020/01/24

Nobu A

鴻巣友季子著書2冊目。頁を捲って目に飛び込んできたものに驚いた。○○様と著者直筆サインと感謝が綴られていた。名前は伏せておくが、現役翻訳家への献本。売っていいの?知らずに中古本を購入して複雑な気持ちに。さて、本著は小6生に行った翻訳教室を書籍化。前著と被る箇所もあるが、筆者が考える翻訳の本質や翻訳を通して見える世界等にも触れ、興味深い内容。ただ、著者とのやり取りは本当に小6なのかと思ってしまう。「くぬぎ」や「首を長くして」等は彼らの表現?一方で、幼少期に能動的に読む重要性を学べる機会は貴重で羨ましく思う。

2021/01/04

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