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SOY! 大いなる豆の物語 (単行本)

SOY! 大いなる豆の物語 (単行本)

SOY! 大いなる豆の物語 (単行本)

作家
瀬川深
出版社
筑摩書房
発売日
2015-03-10
ISBN
9784480804563
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SOY! 大いなる豆の物語 (単行本) / 感想・レビュー

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tom

瀬川深の「チューバはうたう」を読んだ後、この人の書く本は、とりあえず追いかけることにしている。たぶん、5冊本を書いていて、最初の三冊には音楽が登場。これがなかなかよろしい。特に「チューバ」には、惚れこんでしまった。ゲノムはIT関係だったような記憶が。そしてこの本は、大豆を介して、自分の来歴を見直していくという物語。少々残念本かしら。それはともかく、私をどいういうわけか、瀬川深を女性の小児科医だと思い込んでいた。ところが、今回調べてみると男性、趣味は合気道とか。そうか、男だったのか。なにやら残念という感じ。

2015/12/20

蒼深

二十代後半、無職、かろうじて日雇いのアルバイトはする、そんな青年のもとに転がり込む巨大企業の遺産管財人の役目。引き受ければざっと五千万円が支払われるという。ここまで聞くとまるで流行りのラノベのタイトルのようだが、話はここから意外な方向へ予想外の規模に広がって行く。巨大企業を立ち上げたのは本当に自分の血縁者なのか調べ始めた青年は、一族の歴史に日本史と共に潜り、食にまつわる繋がりに世界を見る。私の曽祖父までたどってもそんな家柄ではないけれど、読み終えた今は、とても土いじりがしてみたい気分に。

2015/05/08

sabosashi

(1)一般的に世界は、その主食によって分類されうる。いわく、麦文化、芋文化、とうもろこし文化、あるいは米文化などなど。ニホンは米文化に属すると思われるが、一般のひとが米を主食とするようになったのは、歴史的にわりと新しい。米はもともと熱帯の植物であり、つまり温暖な土地のみで生育し、しかも多くの水を必要とする。昔のお百姓さんは、米を食べられず、いわゆる雑穀を食していた。しかしながら封建制度の下、とりわけ徳川幕府においては、土地はどれだけのお米を生産しうるかによって評価されていたものだった。

2017/03/28

茶幸才斎

三十路前で無職の原陽一郎に宛てて、食品流通大手のSoyysoyaから手紙が届く。戦前、日本から南米パラグアイに渡り、苦労の末に大豆栽培で成功し同社を起業した原世志彦。彼こそ、陽一郎の3代前の遠縁で、岩手県四戸の故郷を追われた原四郎だという。真相を探る旅に出た陽一郎は、東北の地が代々被ってきた理不尽、戦前の満州開拓の欺瞞、現代の食品流通の裏に流れる悪意に行き当たる。情報の存在をほのめかし、壮大に盛り上げ、だが最後にその存立基盤をさらっと消し去る。これはネット時代のテキストの氾濫に対する筆者なりの皮肉なのか。

2015/07/11

ラーメン小池

【図書館本】郷土出身作家の著作であり、また現在最もホットな食材「大豆」を扱っていることから手に取る。南米に渡り大豆を取り扱う世界的企業を築き上げた創業者一族のルーツやその歴史、そして鬱々と冴えない主人公と創業者との関係や逞しく成長する様などを、時空を超えた壮大なスケールで描く。創業者である四郎の意図とは、東北の貧しさ、そして移民や戦争を引き起こし東北を虐げた日本への、静かなる深い復讐と考えるのは穿ちすぎか・・。しかし複雑化、システム化が進む現代では、創業者とはいえ個人の意図は既に無意味なのかもしれない。

2015/06/20

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