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ドライブイン探訪 (単行本)

ドライブイン探訪 (単行本)

ドライブイン探訪 (単行本)

作家
橋本倫史
出版社
筑摩書房
発売日
2019-01-29
ISBN
9784480818508
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「ドライブイン探訪 (単行本)」のおすすめレビュー

昭和の空気漂う全国の「ドライブイン」! そこで見た人々の生活とは? 【著者インタビュー】

『ドライブイン探訪』(橋本倫史/筑摩書房)

 昭和に子ども時代を過ごした者にとって、「ドライブイン」はどこかノスタルジックな響きに聞こえる。休日に家族でドライブに出かけるものの、高速道路が整備されきっていなかったから、車は国道をずっと走る。その道すがら目に付いたドライブインでラーメンなどを食べ、目的地に向かう、といった具合だ。

 しかし、『ドライブイン探訪』(筑摩書房)の著者で現在36歳の橋本倫史さんには、ドライブインの思い出は全然ないそうだ。橋本さんは、大人になるまで意識したことがなかったドライブインを廻り、1冊の本にまとめた。なぜ自身の記憶と紐づかないながら、全国のドライブインを取材しようと思ったのか。早速話を伺った。

■日本には「ドライブインの時代」があった

 橋本さんがドライブインを気になりだしたのは2009年のこと。原付バイクであちこちを巡っていた頃、鹿児島である種異様な風景を目にしたのがきっかけだったと語る。

「錦江湾を眺めながら原付を走らせていたら、カーブを曲がったところに奇抜な建物が見えてきて。『おっ』と思って近づいたのですが、人の気配が…

2019/4/20

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ドライブイン探訪 (単行本) / 感想・レビュー

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いつでも母さん

読み友さんのレビューに誘われて。そういえば【ドライブイン】見かけなくなりました。(私の住む田舎でも昔はあったのよ💦)懐かしさと共に読みました。昭和の良き時代の名残りと言ってしまうのもなんだが、ここに日本の『今』が見えます。丁寧な取材に人々の表情が暖かくなるのに、写真がモノクロで寂しさが増すのは作者の思惑があるのでしょうか。高齢化、後継者不足、高速道路の発達、コンビニ等の出店・・等々この先消えゆくのか?時代とともに、否、地域と共にあったのだなぁ。エピローグの鹿児島、これはもう胸がいっぱいになった。

2019/04/15

ホークス

絶滅に向かうドライブインを取材し、まさに風化しつつある「その土地と人の記憶」を炙り出した一冊。1950〜70年代に流行ったドライブインを今は高齢の経営者が支えている。道路建設と観光ブームの中で、豊かさを夢見て家族ぐるみでチャレンジした人々。食事から宿泊や物販にも乗り出した激動の日々が俄かに蘇る。夢の跡は広いぶん無残にも見え、だからこそ時代の証人に相応しい。一方で特異な業態として根付いた沖縄のA&W、平塚のアメリカ文化憧憬の店などにはドライブインの新しい魅力を感じる。著者の誠実な語りも素晴らしい。

2020/01/24

R

ドライブインの今、そして、往時を丁寧に綴ったルポでした。大変真面目な内容で、もっと面白おかしい感じかと思ったけど真逆で、過去の華やかな時代のこと、今の哀愁と呼ぶにふさわしい姿、どちらも詳細に調べられていて読み応えがある。どのお店も、はじめは素人で、頑張って勉強して料理を覚えた人ばかりだったり、昭和という時代のよきにつけ、あしきにつけのおおらかさが見られて興味深い。自販機だけしかない店とかが最先端だった時代に生きていたが、経験していないだけに見たいと思ってしまう。

2019/04/13

竹園和明

昭和40年代の空気そのままのドライブイン。国道沿いに『めし』なんて大きな看板を掲げて定食も丼物も麺類も、何でも豪快な味と量でドライバーのお腹を満たしてくれます。全国に存在するドライブインを取材し、店主の歴史にスポットを当てた本。清潔でマニュアル通りの応対が売りのファミレスもいいけど、ラフで大雑把なドライブインにはまた違った良さがある。それはきっと、店主が歩んできた経緯がお店のカラーになって風情をもたらすからだろう。人にドラマ有り。そこを真摯に取材している著者の姿勢がとても良かった。

2019/04/15

山田太郎

年取ったせいかなんかこういう古いなくなりそうなものに心ひかれるというか。レコード屋とか本屋とか駄菓子屋でやったらおもしろそうだけどな。コンビニもきつくなってきてるし、アマゾンと楽天だけになるんじゃなかろうかと、なんとなくいやな世の中だなと。

2019/03/23

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