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常識哲学: 最後のメッセージ (単行本)

常識哲学: 最後のメッセージ (単行本)

常識哲学: 最後のメッセージ (単行本)

作家
なだ・いなだ
出版社
筑摩書房
発売日
2014-05-13
ISBN
9784480843036
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常識哲学: 最後のメッセージ (単行本) / 感想・レビュー

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壱萬弐仟縁

2年前に出た本。外山滋比古的なわかりやすい文章。こういう文章を真似したい。著者は、83歳まで生きてきた人間の持つに至った哲学を、声を想像しながら読んで欲しいという(13頁)。アルコール依存:酒をやめざるを得ないところに追い込まれた人間(36頁)。真似して広まり、習慣化し、集団の癖ができるのが文化(42頁)。一番重要なことは、理性の代わりに常識で考えることで何が生まれたか(49頁)。常識は進化し続ける偏見(58頁)。

2016/03/18

rokoroko

若い頃好きだった筆者。なだいなださんの名前がスペイン語がもとだと知りスペイン語講座きいてたっけ。生きていらしたら92歳か。これは亡くなる前に書かれた本。常識という言葉が日本の物とコモンセンスとは違うという事を教えてくれた。日本の常識の意味が違う進化を遂げてると。面白かったです

2021/12/03

肉尊

見えない振り子のような働きをする「常識」。デカルトが提唱した良識との違いに触れ、筆者の個人的体験を踏まえながら考察を進めていく一冊。筆者はアルコール依存症に苦しむ人々を治療する精神科医。アインシュタインの「人間が18歳までに作り上げた偏見のコレクション」という定義に抗うように、完全なる断酒は無理だと考える。3日断酒出来たら次はもう少しという具合に、自分で自分の記録を打ち破るという発想は非常に斬新だった。継続ができないのはメンタルが弱いとされる常識があるが、出来ないことが常識だとみなすことも有用だと思った。

2021/11/07

くさてる

「83歳まで生きてきた人間の持つに至った哲学を、声を想像しながら読んでほしい」というメッセージの通り、実際に目のまで講演が行われ、自分はその聴衆のうちの一人だという謙虚な気持ちで読みました。編集の方の言葉通り、重複個所も多く、もっと推敲が重ねられるべき文章だと思いますが、だからこそ、なだ先生の伝えたかった言葉はこれなのかなと、生の気持ちを頂いたような気持ちになりました。「常識はいわば、変化し続ける偏見」この一言だけでも忘れずにいたいです。

2014/06/10

hideiz

気に入った一節があった。「今日やるべきことをやっていく。今日やることのできること、やることの許されていることをやろう。」とりあえず一日を生きるという哲学。病を得て命の期限を決められた作者の結論だろう。わたしも先を思い煩うことなく、このように一日をまっとうに生きたい。

2016/03/26

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