KADOKAWA Group

Facebook Twitter LINE はてブ Instagram Pinterest

リリアン・ギッシュ自伝: 映画とグリフィスと私 (リュミエール叢書 8)

リリアン・ギッシュ自伝: 映画とグリフィスと私 (リュミエール叢書 8)

リリアン・ギッシュ自伝: 映画とグリフィスと私 (リュミエール叢書 8)

作家
リリアン・ギッシュ
アン ピンチョット
鈴木圭介
出版社
筑摩書房
発売日
1990-08-01
ISBN
9784480871688
amazonで購入する

リリアン・ギッシュ自伝: 映画とグリフィスと私 (リュミエール叢書 8) / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

コットン

監督D・W・グリフィスのことが主であるのはリリアンの映画にかける思いと思慮深さ、師弟愛だからか。苦労人グリフィスは俳優・脚本から監督となりカメラ・クレーンの仕掛けを作ったり、効果的なクローズアップやクロスカッティング(異なる場面のシーンを交互に撮影し、臨場感や緊張感などの演出効果法)など映画語を語り映画を芸術まで高めた人。グリフィス組の人々の映画愛が伝わる好著。

2012/07/21

印度 洋一郎

ハリウッド草創期から80年代の晩年まで活動し続けた伝説的女優の自伝。副題にあるように、恩師であるハリウッド草創期の大監督D・W・グリフィスについてもかなりの紙数を割き、さながらグリフィスの評伝ともなっている。貧しい生い立ち(初期の映画俳優に共通していた)、海のものとも山のものともつかない映画界への挑戦、そしてグリフィスの元での才能の開花などが率直かつ冷静な筆致で綴られている。「国民の創生」や「イントレランス」のくだりは、誕生まもない映画の製作現場の狂おしい熱気に満ちていた。映画史的にも一級資料だろう。

2018/06/12

JunKawa

伝説の大女優は伝説の大監督と映画史の貴重な証言者でもあった。映画が巨大産業となる一歩前の時代、草創期に特有の何でもありの混沌と混乱、それゆえに破天荒で魅力的な世界が驚くべき記憶力によって鮮やかに写し取られている。また、「東への道」において強い印象を残す流氷シーンは、リリアンの役者根性が爆発した渾身のアドリブによって映画史に残る名シーンとなったこと等、D・W・グリフィス監督作品を読み解き、楽しむことにおいてまたとないガイドブックにもなっている。

2014/09/06

Quad Tokyo

ウォルター・ヒューストンが命の恩人だったとは。

サニジョプッ

著者は映画史初期のスターの一人にして、文字通り生涯を演技に捧げたアメリカを代表する大女優。だが本書、タイトルを「私が見たグリフィス」にしても違和感ないほど映画監督D.W.グリフィスに文量が割かれている。謙虚な人だったのだろう。僕も映画数本観たくらいなのでグリフィスってどんな人なんだろうと思って読んだら、ふつうに超人でした。ただ、それってリリアン・ギッシュの視点を通した印象でもあるんだよね。そこのところが、何となく小津安二郎と原節子の関係みたいだと言ってしまったら、それこそ下衆の勘ぐりですか。

2012/08/28

感想・レビューをもっと見る