柴野拓美SF評論集 (理性と自走性――黎明より) (キイ・ライブラリー)
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柴野拓美SF評論集 (理性と自走性――黎明より) (キイ・ライブラリー) / 感想・レビュー
やすお
SFとは何かといった定義の解説から始め、しっかりとSFを論評する。難しいところもあるが、SFを読もうとしている人なら、いつか読んだほうがいい本だと思う。論評している時期が古いため、採り上げられている作品が古かったりもするが、今でも読み継がれる作品や作家らなので、今でも十分に読める。むしろ、SFの原点に近づいているような感じにもなる。そして、その当時の論評は熱く厳しい。当時のSFを盛り上げようとする時代の良さを感じる。SFを読む人は、改めてSFの原点を見直すきっかになる良書だと思う。
2018/11/28
スターライト
2010年に惜しくも逝去した柴野拓美氏の業績を、多彩な文章の収録で俯瞰した貴重な労作。「評論集」を銘打ってあるが評論ばかりではなく、エッセイや文庫解説、書評なども含んでいる。本人も自覚されていたようだが、頑固な性格が時々文章に現れ、かと思うとそれを自戒するような文章に出くわしたりと、その人間性が見え隠れしている。非商業出版物からの採録も多く、SF史としても貴重。泣く泣く収録を見送った文章もまだまだあるらしいので、SFファンなら周りに布教しよう。
2014/05/28
いちはじめ
待望の一冊。特に60年代の月評が、出版点数の少ない頃とはいえ、毎月、同人誌も含めて論評しまくる姿勢が凄いし、得難い資料。柴野さんの書いたものは、もっと刊行されてもいいと思う。個人的には、子供の頃大好きだった「超人間プラスX」などの児童向け小説の再刊を熱望する
2014/05/10
ろびん
当時を知らない私みたいなのからすると、もはや現代史ですね……。
2018/05/27
satsuki
古典とも言える名作を含め、今では大成しているSF作家たちの若かりし頃の作品が、当時のリアルタイムで評論されていて、とても興味深かった。
2014/09/27
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