イヴの末裔たちの明日 松崎有理短編集 (創元日本SF叢書)
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イヴの末裔たちの明日 松崎有理短編集 (創元日本SF叢書) / 感想・レビュー
はる
不思議の連続なんだけど、この作品の前に村山早紀さんの黄金旋律を読んでたのでこんがらがってしまうストーリーもありましたが、短編同士が繋がってる?って思わせた話は待ってました~、この後どうなったか気になってたんだよ‼️ってなって一気読み。この手の作品は苦手意識がありますが、何故か最近はよく手に取ってるように思います。
2020/01/06
rosetta
★★★★✮自分にとっては『代書屋』の作家さんだったが、この5つのSF短編集は期待以上だった。「ひとを惹きつけてやまないもの」が1番好きかな。物語が破綻していたり19世紀のトレジャーハンターの部分の必要性は感じなかったけど、ビール予想の解決に邁進する21世紀の数学者には『永遠についての証明』にも通じる天才の孤独と葛藤がよかった。勿論数学部分は理解できなかったけど😅キスチョコ型の宇宙船に地球が破滅させられる話で最終話の「方舟の座席」に繋がり、ニワカという汎用ロボットでタイトル作に繋がる。後の2篇もとても好き
2020/01/07
宇宙猫
★★★ 暗い話が多いけど、軽く読める。「ひとを惹きつけてやまないもの」が一番おもしろかった。後は、どこかで読んだような感じ。 未来への脱獄:3 ひとを惹きつけてやまないもの:3 イヴの末裔たち:既読3 まごうかたなき:2 方舟の座席:3D
2021/03/09
糸巻
『極限状態の人間の岐路』をテーマにした中・短編集。表題作を含む五話収録。近未来を舞台にした物語が多い。数学者が主人公の中篇「ひとを惹きつけてやまないもの」は数学に関しての知識がないと楽しむことは難しいかも。早々に理解することを放棄して物語の展開を追うことに徹したが、「方舟の座席」に通じるものがあるのが良い。好みとしては「未来への脱獄」「イヴの末裔たちの明日」。
2019/12/20
アプネア
極限の状況に直面したとしても、何を選択するかで、その人の本質は決まる。登場人物達は総じて、安牌や思考停止ではなく、敢えてリスクを選び取るが・・・。長く未解決だった数学予想の証明、暗号解読に人生のすべてを捧げ、未来に帰るためのタイムマシン製造に勤しむ。おそらく人というものは、完全に理性的なものではない。客観的に、どれだけ非合理な選択だったとしても、その先に孤独と不可分の狂気を孕んでいたとしても、夢や幻想を追っていないと生きていけない、悲しくも尊い生き物なのだろう・・・。
2021/04/22
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