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未明の悪夢

未明の悪夢

未明の悪夢

作家
谺健二
出版社
東京創元社
発売日
1997-10-01
ISBN
9784488023539
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未明の悪夢 / 感想・レビュー

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もぐもぐチョビたん

阪神淡路大震災をモチーフにしたミステリ。被災した著者だからこそ迫力をもって伝わってくるものがある。震災ルポとしては傑作☆ただミステリ部分はリアリティに欠けるし犯人もわかりやすくあくまでオマケ的な要素になっている。まぁ震災の渦中という心理トリックで作中人物にとっては解きにくいのかもしれないけど(^^;主人公と女性探偵がクセが強く私には合わなかった。

2014/07/29

longscale

手に入らないので、図書館本。このまま「赫い月照」まで読む予定……。神戸の震災を濃密に描いていく中盤は、ある意味で「はだしのゲン」。居た堪れないし、もどかしい。読者に困難を強いることで、むしろ仕掛けが効いてくる感じが面白かった……。頻繁に視点を変え、複数の人物のモノローグを積み上げていく形式は、いかにもノンフィクション風でどう読むべきか戸惑った。序盤から似たような境遇を持つ人物に、入れ替わり立ち替わり過去を語らせるので、人物を混同した。その後もいきなり姓名だけ出してくるので、しばしば「誰だっけ?」となった。

2022/11/12

ちょく

阪神大震災の真っ只中が舞台のミステリ。掟破りの設定と島田荘司ばりの大仕掛けが組み合わさった作品。完成度は高く、生々しい震災の描写も罹災者ならではの臨場感がある。しかし、非被災地に対する批判めいたものが鼻について読んでいて気分が悪い。被災者は辛く大変な思いをしたかもしれないが、安穏と暮らすその他の地域の人達が悪いわけでは決してない。非常識な人間やマスコミもあったかもしれないが、それ以上に多くの善意によって支えられたはずである。

2013/08/18

小物M2

これは予想以上に面白かったです。震災と猟奇殺人事件の組み合わせが、個人的にはツボ。事件が不可能犯罪なのもいいですね。しかし、肝心の真相は少し微妙か。震災ならではのトリックは面白いのだが、予想できてしまう。犯人の正体もわかりやすくて残念。

2012/03/13

T66

阪神大震災直後を舞台にした小説。テレビでは東京でこのクラスの自身がおきたらどうなる?とかそんなのばっかりやっていて、地元の被災者に必要な情報はぜんぜん得られない、というような描写があり、なんだ、先日の東北での震災でも同じことを聞いたなあと思いだす。進化していないのか、マスコミは。地震後の地元の被災者の心理描写が、リアルです。身につまされます。図書館本

2011/10/23

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