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建築屍材

建築屍材

建築屍材

作家
門前典之
出版社
東京創元社
発売日
2001-09-29
ISBN
9784488023560
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ジャンル

建築屍材 / 感想・レビュー

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aquamarine

鮎川哲也賞受賞デビュー作。蜘蛛手は建築事務所で施工図面を請け負っており、この事件が宮川との出会いになる。冒頭、いきなりいかにも〇ねて〇かせと言わんばかりのトレーシングペーパーによる平面図が4枚現れ、これだけでテンションがあがる。さらにプロローグで語られるのはバラバラ死体。人間消失?死体はどこへ?施工中のビルという特殊な環境では壁などに死体を塗り込めるのが簡単に思えるが、それが現実的でないことの説明が印象的。蘊蓄も楽しかったし、しっかり本格なのが嬉しい。一番驚いたのはトリックより蜘蛛手が想像した動機かも。

2023/05/31

あっ!chan

初読み作家さん。バカミス狙いで手に取ったらなんと鮎川哲也賞受賞作の本格ミステリでした。オフィスビル新築現場が舞台で、建築技術がトリックのポイント(門田さん建設会社勤務の経験あり…納得)でもちょっとわかりにくいのではと読みながら心配に(私は業界の人間なので大丈夫だったけど)…アイデアは面白いけど、やっぱり技術的にはかなり厳しいと思うし、色々とツッコミどころもあるし、登場人物達のキャラも中途半端(初期の作品だから?)だし…ただ冒頭本人の次回作への意欲の宣言もあるので、期待を込めてちょっとおっかけますか…

2020/08/31

タカギ

著者のデビュー作。鮎川哲也賞受賞作で、選考委員の選評が載っている。それを読むと、前回の鮎川賞が該当作品なしだったため、今回はできる限り受賞作を出したいということで、諸手を挙げて、という感じではなかったようなのがちょっと切ない。建設途中のビルに忍び込んだホームレスが見つけたのは、切断され、いくつものパーツに分解され、整然と並べられた複数の人間のものと思われる遺体。しかしその遺体は消えてしまう。建設中のビルのどこかに隠されているのか? 警察が探しても見つからない。解決編は面白かった。

2022/05/13

ちと読みにくかった…、1ページに、みっちりな感じだからか?蜘蛛手さんの探偵の役が、ちと魅力度足りずに感じました。建築の蘊蓄が知れたのは興味深かったです。

2022/01/23

オーウェン

新人のデビュー作という事だが、鮎川哲也賞受賞作なので本格もの。 舞台は建築中のビル。 そこに入り込んだ浮浪者が発見した3人のバラバラ死体。 後に消失するという奇怪さで、その死体の行方と続く連続殺人の犯人を追う。 この他にもセメントの足跡や、ダイイングメッセージなど、盛り込み過ぎなほど謎がある。 捌き方が上手いとは言えないが、謎には一応決着はつく。 そして冒頭に展開図が載せてあるのだが、それすらもラストに意味があると分かり、バラバラになった死体の行方の顛末も含めてよく練られている。

2018/07/11

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