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たかが殺人じゃないか (昭和24年の推理小説)

たかが殺人じゃないか (昭和24年の推理小説)

たかが殺人じゃないか (昭和24年の推理小説)

作家
辻真先
出版社
東京創元社
発売日
2020-05-29
ISBN
9784488028107
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たかが殺人じゃないか (昭和24年の推理小説) / 感想・レビュー

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buchipanda3

昭和24年の名古屋を舞台とした学園もの青春本格ミステリ。戦後間もない頃のレトロな世相の雰囲気が丁寧に醸し出され、推理ものとしてだけでなく、当時の高校生の息遣いが感じられるような描写にも引き付けられた。著者は主人公の少年と同年代の名古屋生まれ。なるほど感性がリアルに伝わってくるわけだ。あだ名とかちょっとびっくり。トリックは大味だが大胆なもの。作中にもあるように伏線へのこだわりも見せていた。そしてあの事が披露された時は思わず唸った。読後、様々な場面を振り返ると、まさに時代を映し出したミステリだったと思えた。

2020/07/06

geshi

この時代にを体験した著者だからこそ描ける昭和24年だからこその唯一無二の青春ミステリ。劇的な価値観や社会システムの変容に振り回される子ども達を、たった1年の高校生の姿を通して見せ、その中でも彼らには確かに青春があったことが眩しく映る。密室や解体のハウダニットは予想つくものだが細かなギミックにまで伏線が配されていて流石の手堅さ。「たかが」というタイトルの意味が・推理小説である意味が心震わせる衝撃となって響く。ラストの推理小説としての締めもお見事と言う他ない。

2020/06/09

えみ

さすが昭和24年の時代を生きてきた著者だけあって、細かな時代背景と戦後間もない“敗戦国日本”の陰鬱さがリアルな描写となり雰囲気を醸し出している。終始滲み出ていた今まで信じてきたものを大きく変化させなくてはならない世情への葛藤と困惑。大人も子供も日本中が手探りだった戦後の日本。推理小説研究会に在籍中の高校生・勝利もまた、男女共学になって間もない高校生活に身を置いていた。前作『昭和12年の探偵小説』あっての本書『昭和24年の推理小説』。戦争の前後で変化する日本人の心情と時代を言い訳に出来ない殺人が読みどころ。

2020/06/20

ガットウ

★★★★4.0点。歴史モノ、青春モノ、そして本格、それぞれのレベルは決して高くないのですが、3つが合わさって不思議な魅力のある作品になってます。

2020/07/30

ぐうぐう

ミステリ小説を書くにあたって、辻真先にはいくつかの武器がある。まず、初期作品であるキリコ&薩次の『青春三部作』からしてすでに挑戦的でアクロバティックなミステリを発案してきたことによるトリックという武器、また、アニメ脚本家として数多くの名作と関わってきたことで培ったキャラクターとセリフという武器などだ。しかし本作の辻の最大の武器は、主人公達と同じく戦中戦後に十代であったということだろう。歴史書やネットで一夜漬けした知識などではなく、(つづく)

2020/08/24

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