あなたも名探偵
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「あなたも名探偵」のおすすめレビュー
探偵役は読者のあなた!『コナン』好きも必見!? ミステリ入門にうってつけの犯人当てアンソロジー
『あなたも名探偵』(市川憂人、米澤穂信、東川篤哉、麻耶雄嵩、法月綸太郎、白井智之/東京創元社)
『あなたも名探偵』(東京創元社)はその書名の通り、様々な事件の犯人を読者が推理する小説のアンソロジーだ。事件にまつわる事実関係や状況証拠がひととおり提示されたのち、〈謎を解く手掛かりはすべて揃いました。さて、犯人は誰か?〉という一文が記される。読者はここで一旦立ち止まり、探偵気分で事件の真相に迫るという構成だ。
小説を提供しているのは、市川憂人、米澤穂信、東川篤哉、麻耶雄嵩、法月綸太郎、白井智之という、ミステリ界隈では名の通った実力派ばかり。収録された短編は作風や設定も異なるが、意想外のトリックに驚愕させられるという点では共通している。
DVがキーワードになる重苦しい設定の「赤鉛筆は要らない」、完璧なはずのアリバイが最後の最後に崩れる「アリバイのある容疑者たち」、大学生の旅行に探偵きどりが紛れ込む「紅葉の錦」、オカルトチックな設定の「心理的瑕疵あり」など、殺人事件が多く扱われているのが特徴だ。
だが、筆者が最も惹きこまれたのは、高校の新聞部を舞台にした米…
2021/3/28
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あなたも名探偵 / 感想・レビュー
aquamarine
全てに読者への挑戦が挟み込まれたアンソロジー。ああ、こういうのが読みたかった!と思う。特に今のような落ち着かない日々は濃い社会派よりロジックパズルのような作品が嬉しい。大ファンの作家さんばかりで、どれも愛おしく大事に読んだ。市川さんは高校時代の漣の話としても楽しい。米澤さんのほほぉと唸ったラスト二行や、麻耶さんの思わず息を止めたラスト一行がそれぞれ作者らしく見事で印象的。白井作品はエログロは薄めで本格として凄く綺麗な印象。好みは作品の色も流れも文句なしの法月作品。ああまたゆっくり彼ら親子に会いたいなあ。
2021/03/14
ゆみきーにゃ
短編集。一日一人のペースで読みすごく楽しませてもらった。全く犯人は解らず。。。
2021/09/11
ひさか
6つの短編を2021年2月東京創元社から刊行。赤鉛筆は要らない、伯林あげぱんの謎、は楽しめました。自分はちっとも名探偵ではなく、謎は全く解けなかったです。読者への挑戦というページがトラウマになりそうです。
2021/04/18
萩
私事だが最近BSの再放送『名探偵ポワロ』にハマっている。そんな気分にピッタリの「読者への挑戦状」つきのアンソロジー推理小説集。かなりの豪華作家陣。とはいえ既読作家は市川氏と穂信氏のみ。各々シリーズもののキャラのスピンオフ的な作品が多く、各作家さんの色が濃く感じられて興味深かった。とりあえずどれも推理当ては「わかるかいな」と突っ込むレベルで難易度高し。1番お気に入りは穂信氏の『あげぱんの謎』。揚げパンをめぐるささやかな謎だが、これは解決編を読んだ時スッッコーンと腑に落ちた。よく出来ている。物語自体も面白い。
2021/04/28
のりすけ
読者への挑戦付きの推理短編集。麻耶さんのは「とにかく良し!」で東川さんは「そのベタギャグや良し!」市川さんのと白井さんのも面白かった。日常の米澤さんは名人芸。ひとり真面目というか、お硬い感ぷいんぷいんなところが法月さんらしかった。
2021/09/13
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