KADOKAWA Group

Facebook Twitter LINE はてブ Instagram Pinterest

定本 北条民雄全集 上 (創元ライブラリ)

定本 北条民雄全集 上 (創元ライブラリ)

定本 北条民雄全集 上 (創元ライブラリ)

作家
北条 民雄
川端康成
川端 香男里
出版社
東京創元社
発売日
1996-09-20
ISBN
9784488070083
amazonで購入する

定本 北条民雄全集 上 (創元ライブラリ) / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

HANA

言葉がない。読んでいる最中ひたすら圧倒された。感想を書こうと思ったけど、僕如きではこの作品の衝撃を伝えられない。小説を読んで涙が出たのは何時以来だろう。「いのちの初夜」「吹雪の産声」、この二編を読んだ後、残りの一日、呆然として過ごした。こんな体験は中学以来だ。少し読み進めては後戻りし、何度も台詞をくり返し読んでしまった。願わくばこの作品群を一人でも多く読んで、この感動を体験してもらいたい。特に「いのちの初夜」「吹雪の産声」「望郷歌」は万人に読んでもらいたい作品だった。まだ少し余韻が残っている。

2012/12/13

オフ会@大阪

HANAさんがおすすめした本です

2013/03/16

ぼっこれあんにゃ

☆図書館から借りたこの本の初版本は2円20銭であった。台湾や朝鮮では2円42銭とあった。あらためて購入した1冊二千円の文庫本は、もはや私の財産と言っていい。すばらしい作品集である。川端康成が世に送り出したこの作者は確かに天才であった。ハンセン病である彼が切り取る命の描写はほかに見ることのできない峻烈さをもっている。特に「吹雪の産声」、「いのちの初夜」を強くお勧めします。もっと、もっと、知られてほしい作家です。名作を超えています。

2009/12/07

murumy

癩院受胎はあまりに胸を衝く作品である。民雄の小説は癩病に限らずひどい病の人一般を捉えていると考えて良いように思う。病態は多様でも体調が恒常的にヤバい状況に置かれた人の人間心理はそれなりの一般性を持つであろう。民雄の作品は「生命」というものの叫びにあふれている。

2014/01/23

ぼっこれあんにゃ

☆何度読んでも、この作品のもつ魂の叫びが、心に響く。作者は、らい病患者は人間ではなく、ただの生命そのものであるという。つまり、人間として生きていくことを許されず、日々ただ命を永らえていくだけの虚無な存在であるということだ。こんなこと考えたこともなかった。人が生きながらにして人をやめざるを得ないという、想像を絶する世界を伝えてくれる唯一無二の作品です。

2012/03/06

感想・レビューをもっと見る