マンアライヴ (創元推理文庫)
マンアライヴ (創元推理文庫) / 感想・レビュー
Kircheis
★★☆☆☆ チェスタトン初期の長編で、奇矯な行動をするスミス氏の罪状に関する私的法廷の成り行きを描いた作品。 殺人、強盗、配偶者遺棄、重婚といった罪の嫌疑について、普通とは異なる視点でスポットを当てるというチェスタトンの得意な作風。しかし、それぞれオチが分かりやすい上、訴追側が無能すぎるため緊迫感に欠けるのが残念。 私的法廷で犯罪の県議を一つずつ晴らしていくというスタイルは短編向きだったかもしれない。
2023/04/29
本木英朗
英国の本格ミステリ作家のひとりである、G・K・チェスタトンの長編のひとつである。常ならぬ突風がロンドンを襲ったその日、下宿人ビーコン・ハウスを緑衣の男が訪れた――という話であるが……。半分も行く前からさっぱり分からなくなってしまった。やはり作者の長編・短編は、今の俺ではダメだってことだろうか? またいつか読もうと思う。……とりあえず以上です、はい。
2023/03/26
歩月るな
「教えてもらいたいが、一体この天地のどこに思慮のある結婚があるんだ? 思慮のある自殺の話でもしたほうがましだ。」南條訳チェスタトン再臨。チェスタトン初期の長編小説であるので、あまりにもチェスタトン過ぎる内容のため、珍しく読みながら真相と言うかオチが解ってしまって(お得意の逆説によって、幻想を除けば無罪判定を得るための最適解が他にないくらい正当)むしろ解説にある通りの時代背景とチェスタトン自身の足跡を辿るような趣もある。頁数は少ないがラノベ三冊分くらいの分量はある故活字慣れしてないと厳しい。多様性と言う病。
2023/02/11
ふゆきち
チェスタトンの長編に外れ無しと改めて認識しました。奇想天外です。
2023/10/31
sugsyu
ストーリーを追うより、文章自体を貪るように楽しめたのは久方ぶり。風の又三郎またはティル・オイレンシュピーゲルもかくやという主人公のトリックスターぶりが、俗塵を吹き払う破天荒きわまる哲学ミステリ。
2023/02/09
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