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血の収穫【新訳版】 (創元推理文庫)

血の収穫【新訳版】 (創元推理文庫)

血の収穫【新訳版】 (創元推理文庫)

作家
ダシール・ハメット
田口俊樹
出版社
東京創元社
発売日
2019-05-31
ISBN
9784488130060
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血の収穫【新訳版】 (創元推理文庫) / 感想・レビュー

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森オサム

著者初読み。1929年のアメリカが舞台なので、時代が違う、国が違う、と言う事で、物語世界の基本的な常識が理解出来ずいささか戸惑った。タイトル通りに血と暴力に満ちているが、嘘や裏切りも満々に満ちている。碌な奴がいないこの街で、非情に暴れまわる主人公の行動原理は何なのか?。次々と増えて行く死体の山を掻き分けて話を読み進めるが、主人公を含め誰一人と感情移入出来なかった事に気付いた。なるほど、こうして突き放されて傍観するしか無いんだな。正義の無い物語は感傷を許さず、血の収穫物が何だったのかも私には分からなかった。

2020/04/11

あさうみ

息をつく間もなく次から次へと人が死んでいく…噴煙まざる赤と灰色の世界、駆け引きを一歩間違えれば待つのは無残な死。まさにハードボイルドの元祖。荒くれ者がぶいぶい言わせている社会で相手の思考と行動を読み共食いさせる探偵“おれ”の強いことこの上なし!

2019/06/05

すえ

一見平凡なハードボイルド小説。主人公がクールでドライ、仕事に私情を挟まない等々。だが何故かその魅力に引き込まれていく。一体どこが良いのか?ひとつは人物造形の巧みさ。特に主人公コンチネンタル・オプのクールでありながら優しさが垣間見える所であり、計算高そうでいながら失敗が多い人間臭さがある所。探偵なのに推理は得意科目ではないと言い切るふてぶてしさ。それらを描き切る著者の凄みに魅了される。ストーリーはヤクザ同士の抗争の中で主人公が上手く立ち回り見事エンディングに導くが、贅沢を言うとラストはもう少し工夫欲しかった

2020/05/16

ネコベス

探偵社の調査員である「私」が荒廃した市の浄化を目指す新聞社社長のドナルドの依頼で市に赴いたその夜、ドナルドは射殺された。市の権力者でドナルドの父エリヒューから再度依頼を受け「私」は市にはびこる悪漢どもを一掃すべく動き始める。主人公が超人的に察しが良く行動が場当たり的で思い付きの推理が常に都合よく確信を突く所が気になったが、無法状態の市で悪党達を互いに反目させ派手な抗争を巻き起こし、次第にエスカレートする銃撃戦に至るまでの荒々しくスピーディな展開がスリリングで面白い。

2019/08/04

シキモリ

チャンドラーと並んでハードボイルド御三家と評される著者の初長編作。これはハードボイルドではなくギャングアクションでは…?という疑問が頭をよぎるが、ハードボイルドの原則に則った文体であればそう成り得るという解説は非常に理に叶っていた。中盤はコメディチックな雰囲気もあり思わず笑ってしまったが、これが真剣か狙いかは分からず終い。主人公を突き動かす行動原理が全く見えてこず、最後まで作品に馴染めないまま読了してしまったが、対立抗争系プロットの元祖というだけあって、街の顔役同士が潰し合う様子は確かに読み応えがあった。

2020/02/11

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