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深夜の博覧会 (昭和12年の探偵小説) (創元推理文庫)

深夜の博覧会 (昭和12年の探偵小説) (創元推理文庫)

深夜の博覧会 (昭和12年の探偵小説) (創元推理文庫)

作家
辻真先
出版社
東京創元社
発売日
2021-01-28
ISBN
9784488405168
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深夜の博覧会 (昭和12年の探偵小説) (創元推理文庫) / 感想・レビュー

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タカユキ

日中戦争前夜という微妙な時期を舞台にしたミステリー。昭和12年当時の銀座、名古屋の雰囲気がよく伝わり、そして何よりもラストの仕掛けが秀逸。一兵の最後の最後に残った疑問が氷解するところまで全編に作者の戦前に対する想いが伝わる。当時の社会と政治状況を背景にした血なまぐさい事件。でも主人公の一平をはじめとした、登場人物たちの善悪で単純に分けることのできない複雑さが魅力的に描かれている。その為に爽やかな気分で読み進む事ができる。一平の恋恋の行方、そして少しビターで爽やかなエピローグ…最後まで楽しませて貰えました。

2021/02/23

てんつく

王道ど真ん中のトリックに建物でとても面白かったけど、ちょっと切なくもあった。宗像伯爵、色んな意味で凄かった。

2021/04/21

シキモリ

著者の集大成的な作品となる<昭和ミステリ>三部作の第一弾ということで、拘りが随所に感じられる。戦前の昭和という時代を立体化する為に当時の情景描写、世相、風俗、蘊蓄の数々が散りばめられており興味をそそられるが、肝心な物語の本筋は駆け足で、著しく奥行きに欠けている。著者の経歴とこの猟奇的で大仕掛けな舞台設定ならば、キャラクターの魅力とストーリーテリングの妙、その両方を如何様にも発揮出来そうなだけに何とも物足りない仕上がり。しかし、刊行当時86歳という御年齢でこの作風を執筆出来るパワフルさには感服するしかない。

2021/02/09

おうつき

「たかが殺人じゃないか」に続く、昭和ミステリーシリーズ。続編の方を先に読んでしまっていたのだが、順番通りに読んでおけば良かったなと軽く後悔した。太平洋戦争前の空気感とその時代だからこそのミステリー要素が密接に絡み合った、辻先生にしか描けないであろう作品。内容的には「たかが」の方が好みだったが、熱量を持った過剰な盛り込みに圧倒された。

2021/04/05

まんだよつお

昭和12年、本格的な「戦争の時代」が始まる直前に開かれた「平和」を冠した博覧会。奇想の館に隠された機械仕掛けのトリック。むくわれぬ愛ゆえに氷の粒子となって霧消する肉体。このシーン、乱歩ばりのエロでありグロでありながら、何と美しいことか。一人の女性をめぐる男同士の葛藤と友情は、やがて国家のゆくえすら左右するものになっていく。最後の謎が解けたとき、「国策」によって生命と家族と財産を奪われた在満150万人の無念と、唯一残された希望に安堵する。一つだけ賛同できないのは甘粕の扱い。残虐な殺人者なんだよね、甘粕は。

2021/02/01

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