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夜の蝉 (創元推理文庫―現代日本推理小説叢書) (創元推理文庫 M き 3-2)

夜の蝉 (創元推理文庫―現代日本推理小説叢書) (創元推理文庫 M き 3-2)

夜の蝉 (創元推理文庫―現代日本推理小説叢書) (創元推理文庫 M き 3-2)

作家
北村薫
出版社
東京創元社
発売日
1996-02-17
ISBN
9784488413026
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夜の蝉 (創元推理文庫―現代日本推理小説叢書) (創元推理文庫 M き 3-2) / 感想・レビュー

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サム・ミイラ

名画の条件は観ている最中よりも見終わり暫くおいてジワジワと感動がこみ上げるというのが私の持論ですがってどんな持論だよ。それは本も同じでこの夜の蝉はまさにそういう作品です。日常生活の中の何気ない謎でこれほど読ませるとは!驚きました。死人が出たりはしないけど喉に刺さった小骨がとれるみたいにスッキリ。何よりこの切なさと優しさ、情景が浮かぶ見事な筆致、ほんとうに素敵な短編集です。アカデミックな語り口と洒落たユーモラスな会話は伊坂幸太郎と双璧。これは絶対お薦めです。

2014/09/20

遥かなる想い

第四十四回日本推理作家協会賞。「円紫」と私のコンビが謎を解いていく物語だが、受賞作は私と姉の物語。姉妹の微妙な感情が錯綜し、不思議な雰囲気を醸し出している。さりがなく覗かれる悪意のようなものも軽い。「円紫」と私の軽妙な会話もよい。だがはっきり言えば物足りないし、謎解きを楽しみたい人には向かない小説。

2013/07/13

Tetchy

『空飛ぶ馬』よりも各編が長くなり、事件が起きるまでに「私」を取り巻く人々のエピソードにページが費やされている。純粋に推理だけに終始する物語は好きではないものの、謎そのものがメインでない物語も好きではない。逆にもどかしさを感じずにいられなかった。日本推理作家協会賞受賞であるから尚更である。確かに各編で語られる人間模様、「私」の感性豊かな主張、落語や日本文学について語られる侘び寂び溢れる薀蓄、日本の良さを強く感じさせる品の良い自然描写などどれをとっても一級品でそれら「寄り道」は確かに面白い。

2009/10/20

紅はこべ

『本の雑誌』のスリップ特集を読んで、この本の巻頭作「朧夜の底」を思い出して、再読。スリップがなくなったら、このトリックは使えないな。いずれこの作に註釈が必要になるのかな。このシリーズの中でもトップクラスに怖い犯人でした。

2018/09/22

射手座の天使あきちゃん

登場人物の育ちの良さを感じさせる言葉遣いや立ち居振る舞い、容易に脳内イメージできる感情表現や背景描写、そして「うーん」と唸らせる論理的な推理展開 上手いですぅ!! ただ・・・ 「餡ドーナツ」の「あんどーさん」とか「この雨を君にあげよう」、「つー、ゆー」とか、おやじギャグに降参!! <(^_^;

2011/07/19

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