KADOKAWA Group

Facebook Twitter LINE はてブ Instagram Pinterest

魔眼の匣の殺人 (創元推理文庫 Mい 12-2)

魔眼の匣の殺人 (創元推理文庫 Mい 12-2)

魔眼の匣の殺人 (創元推理文庫 Mい 12-2)

作家
今村昌弘
出版社
東京創元社
発売日
2022-08-12
ISBN
9784488466121
amazonで購入する Kindle版を購入する

「魔眼の匣の殺人 (創元推理文庫 Mい 12-2)」のおすすめレビュー

予言がもたらす死の恐怖。「屍人荘の殺人」シリーズ第2弾『魔眼の匣の殺人』が待望の文庫化!

『魔眼の匣の殺人』(今村昌弘/東京創元社)

 今村昌弘さんのデビューは、まさに事件だった。2017年、第27回鮎川哲也賞を受賞した『屍人荘の殺人』(東京創元社)は、奇想天外な設定と端正なロジック、圧倒的なリーダビリティで、ミステリーファンにとどまらず多くの読者を魅了。同年の主要ミステリーランキングを席巻し、映画化、コミック化も果たすこととなった。

 デビュー作から特大ホームランどころか、大気圏に突入するほどのドデカい一撃をかましたため、実を言えば第2作は楽しみであると同時に不安もあった。だが、衝撃のデビュー作を軽々と超えてくるのが、今村さんの末恐ろしいところ。2019年に刊行されたシリーズ第2作『魔眼の匣の殺人』(東京創元社)では新たな特殊設定を用いつつ、より精緻かつ衝撃度の高い謎解きを見せ、こちらもミステリーランキングに続々ランクイン。作家としての地肩の強さを見せつけた。

 そんな傑作ミステリーが、このたび文庫化されることに。「待ってました!」と快哉を叫ぶ文庫派も多いのではないだろうか。

 今回、神紅大学ミステリ愛好会の葉村譲と剣崎比留子が挑むのは、…

2022/8/12

全文を読む

おすすめレビューをもっと見る

魔眼の匣の殺人 (創元推理文庫 Mい 12-2) / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

イアン

★★★★★★★☆☆☆特殊設定ミステリブームの火付け役となった『屍人荘の殺人』の続編となるシリーズ第2弾。謎の組織・班目機関を追って〝魔眼の匣〟を訪れた葉村と比留子は、その地で予言者の老婆と出会うが…。前作ほど奇抜ではないものの、予言により死者数と性別が定められた中での殺人劇という点では、今作も特殊設定ミステリといえる。犯人特定のきっかけが万に一つも起こり得ない偶然だったことと、ロジックを重視するあまり動機が破綻気味なのが惜しいが、伏線回収の鮮やかさは健在。卵割りをシャドーで練習する比留子さんが地味にツボ。

2022/08/21

ナルピーチ

シリーズ第二弾も圧倒的な著者のスキルが際立つ本格ミステリー!!本作のテーマは“予知と予言”。斑目機関の謎を追う為にとある村を訪れた剣崎と葉村。村には的中率100%の予言者が暮らしており「あと2日のうちに、この地で四人死ぬ」そんな予言をする。二人はこの予言を回避しつつ犯人を見つける事ができるのか。後半にかけての怒涛の展開は相変わらず面白く、徹底されたトリックとロジックによって“誰が犯人なのか”その一点を突き詰め、読者に推理させてくれる事で深い満足感と読後感を与えてくれる。引き続きこのシリーズは目が離せない。

2023/02/19

ま~くん

山中の奥深くに建つ不思議な箱型の建造物、魔眼の匣。そこには「サキミ」という何十年にも渡って未来を正確に予言する老女がいた。班目機関との関係を聞きつけた剣崎比留子と葉村譲を含む男女11人は元研究施設に閉じ込められパニックに陥る。そして、追い打ちをかけるようにサキミの予言が。「この中で4人死ぬ」。予知超能力は本物か、巧妙なトリックなのか、それとも真犯人が存在するのか。「屍人荘の殺人」の強烈なインパクトには少し及ばなかったがシリーズものとして第3弾以降も是非読んでみたい。

2022/09/16

ネムコ

「屍人荘」シリーズ第二弾。今回は‘予言’。きっちりミステリでした。クローズドサークルにもいろいろあるんだなぁ。閉ざされた村、個性的なキャラ、そして連続殺人。何度もみたような風景ながら応援したくなる子もいて、ぐいぐいと引き込まれた。うう、内容に触れずに感想を書くのは難しい。最後まで楽しませてもらいました。さあ、次は兇人邸だ!

2022/09/17

みこ

剣崎比留子シリーズ第二弾。実質最初の犯行が行われるのがページ的に後半に入ってからとかなりのスローペース。肥留子のキャラ人気を狙ってラノベっぽくなるなら本作でサヨナラかなと思っていたが、事件解決と思わせてからの大逆転に驚愕。しかもに二つの真相とも悔しいくらいにちゃんとヒントは書かれている。時間をかけてでも自力で真相にたどり着きたい人は解決編手前まで読んだところでもう一度頭から読み直すことをお勧めする。

2022/09/29

感想・レビューをもっと見る