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白の祝宴 (逸文紫式部日記) (創元推理文庫)

白の祝宴 (逸文紫式部日記) (創元推理文庫)

白の祝宴 (逸文紫式部日記) (創元推理文庫)

作家
森谷明子
出版社
東京創元社
発売日
2015-07-12
ISBN
9784488482039
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白の祝宴 (逸文紫式部日記) (創元推理文庫) / 感想・レビュー

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ユメ

紫式部が探偵役を務める平安推理絵巻第二弾。歴史小説とは、それ自体がミステリのようだと思うことがある。断片的な史実を基に、人物の生き様、行動の理由をどう組み立てるか。歴史を解釈し、物語に仕立てる作家は、さながら謎解きに挑む名探偵のようだと。そして私は、森谷さんの推理が好きである。今作の軸は『紫式部日記』がどのようにして誕生したか。森谷さんの解は説得力があり、パズルのピースがきちんと嵌まったような快感を覚えた。歴史の影に消えゆく運命の女たちが『紫式部日記』に自分の生きた証を残そうと願った切実さが胸を打つ。

2017/05/01

本木英朗

日本の女流ミステリ作家のひとりである作者の作品のひとつである。俺はもちろん今回が初めてだ。時は平安。人々の注目を集めるひとりの女性がいた――その名は紫式部。かの『源氏物語』の著者だ。実は彼女は都に潜む謎を鮮やかに解く名探偵でもあった……という話である。一応最後まで読んでいたから、まあいいよ。しかしもう作者の作品はいいかなあ。何だかちょっと面倒なところもあったしね。まあ、いいけれどさ。とりあえず以上です。

2021/01/11

きょん

ミステリよりも宮廷生活のあれこれや女房達の婉曲な会話とか、それ以外の部分が多いし面白いので、途中盗賊消失の謎とかどうでも良くなって来てしまった。それにしても現代は現代で大変だけど、あの時代の女として生まれなくて良かったとしみじみ。

2015/08/03

Totchang

前作「千年の黙」にくらべ、一段とミステリー色が濃くなっている。初めから文庫版を手にしているので、「小少将」と「阿手木(あてき)」のことも全く違和感なし。本作のテーマは「紫式部日記」であるが、作者はあとがきで「つまらない」と読後感その二で述べている。そのつまらなささ、書き手の多様さと思われる点を、こうであったのではないかと再構築している。ここが面白かったポイントだが、ミステリー部分も二転三転。入れ子になって何が何だか分からないまま、最終段階で明かされてほっとした。平安三部作、残すは「望月のあと」である。

2021/07/01

てくてく

平安時代を舞台にした3作品の2作品目。1作品目で書かれていない部分が描かれていて楽しめた。冒頭の文章が最後できちんと回収されているのも、紫式部日記という渋い選択も面白かった。3作品目を入手しなければ。

2019/03/23

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