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M.R.ジェイムズ傑作集 (創元推理文庫 528-1)

M.R.ジェイムズ傑作集 (創元推理文庫 528-1)

M.R.ジェイムズ傑作集 (創元推理文庫 528-1)

作家
M・R・ジェイムズ
紀田順一郎
出版社
東京創元社
発売日
1978-03-01
ISBN
9784488528010
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M.R.ジェイムズ傑作集 (創元推理文庫 528-1) / 感想・レビュー

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星落秋風五丈原

ディレット氏という骨董マニアの人物が、驚く程の安い値段で人形の家を手に入れる。間口が2メートル近くもある巨大な人形の家で、人形の家族はもちろん家具から食器から馬車まで揃っている豪華版。二階の一部屋のベッドに老人の人形が寝ているのに気がついた。人形のくせに病気らしい。変だなと思いながらベッドにもぐりこんだディレット氏が真夜中ふと目を覚ましてみると、人形の家の窓に灯が輝き人の影が動いている。「呪われた人形の家」銅版画の中に怪しい男が姿を現し、絵の中の邸から赤ん坊をさらっていく「銅版画」

1990/07/21

ワッピー

20世期の作品ながら「古き良き」と形容すべき怪奇小説集。好事家が旅行先で出会う奇妙な事象という伝統的な構造ながら、ゴシックから始まる先達の小説群の冗長さを廃した風物・登場人物のほどよい描写という意味では、いい意味でも悪い意味でも、イギリス絵画的な印象(なんのこっちゃ)です。寝る前に(好みによってはシングルモルトなど傾けつつ)一編ずつ読むのがこの本の楽しみ方かも。怪奇風味は同じながら、「一夕の団欒」「ある男がお墓のそばに住んでいました」「公園夜景」はややメタでコミカルです。「五つの壺」(早川FT)の著者。

2020/07/09

ウララ

怪談の原型はすべてここに書いてある、と確かラジオで言っていたのを聞いて買った。100年前の話だしそんなに怖くないだろうと読み始めたら、最初の「消えた心臓」から怖かった。イギリスの土着の悪魔や魔物がでてくるのより、幽霊の不思議な話の方が気に入った。一番ゾクっとしたのは「銅板画」「呪われた人形の家」。どちらも絵や人形が動いて過去の事件を再現するというもの。

2013/12/17

酔花

M・R・ジェイムズは当時の型にはまったゴシック様式を捨て、リアリズムを物語に導入したことで怪談を再定義した人物である(wikiより)とあるが、今となってはそれもやもすると古臭く、埃かぶったものになっているかもしれない。だが、それがかえって一種の読み味になっているともいえよう。心ゆくまで情緒あふれる英国怪談に浸れる。お気に入りは「秦皮の木」「人を呪わば」「猟奇への戒め」

2013/05/05

しゃお

現代モノのリアルな怪談も好きだが、やはりクラシカルなホラーが自分にとってのベスト。その意味ではこの本はまさに理想系だ。「呪われた人形の家」「秦皮の木」など、子供のころから好きな話ばかり。

2013/07/31

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