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日本怪奇実話集 亡者会 (東西怪奇実話) (創元推理文庫)

日本怪奇実話集 亡者会 (東西怪奇実話) (創元推理文庫)

日本怪奇実話集 亡者会 (東西怪奇実話) (創元推理文庫)

作家
東雅夫
出版社
東京創元社
発売日
2020-09-30
ISBN
9784488564100
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日本怪奇実話集 亡者会 (東西怪奇実話) (創元推理文庫) / 感想・レビュー

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藤月はな(灯れ松明の火)

「月光の下」は永遠に取り残されてしまった夫が只管、遣り切れない。平山蘆江の「妖艶淪落実話」は花柳と梨園界の繋がりを意識しているのが印象的。また、時系列を再構築している語りが不思議さを醸し出す。小泉八雲の「布団」の話は余りにもいじましい語りに涙なくしては読めない。対し、同じ「布団」でも橘外男の実話怪談は薄気味悪さが際立つ。女性にしか見えない幽霊の姿と布団の中から出てきたものが繋がった時の悍ましさよ。そして幽霊の因果が分からない事と全ての結末に「因縁なのでしょう」と結ばれる事が禁忌の強さを引き立てているよう。

2021/01/17

HANA

平井呈一の『屍衣の花嫁』が西洋なら、本書はそれと対になるよう日本の実話が収められたアンソロジー。どこか記録風な前者に対して、鬱々とした話が多いよう感じられるのはお国柄を表しているのかなあ。内容はこの手のアンソロジーでは外してはいけない田中貢太郎に始まり、八雲を始めとする小泉家代々から平井呈一に続く話。最後に鏡花、綺堂といった名だたる作家の怪談を持ってくるという構成の妙も光る。特に橘外男作品の中でも一二を争う怖さの「蒲団」は何度読んでも凄まじいな。既読も多かったですが、怪談を心底楽しめる出来となっています。

2021/01/30

坂城 弥生

明治末期から昭和初期のアンソロジーだったので、現実の裏側っていう怖さはあんまりなかった。ただ、執念にも似た強い想いとかが、要因になっている話は共感というのか、身近に感じられた。日常話は例えば電話の話とかでも「長崎から電話がきた」「長崎まで電話は繋がらない」みたいな話は「繋がらないはずの所から電話がきた」っていう不思議さよりも「日本国内で電話が繋がる範囲に制限があった」っていう事実の方が印象的だった。特に国内は普通に電話出来るのが当たり前と思っていたので。

2020/10/17

あたびー

#日本怪奇幻想読者クラブ 「世界怪奇実話集」とお対で出された日本版です。田中貢太郎のスタンダードに始まり、平山蘆江の怪異で味付けられた花街譚、ラフカディオ・ハーンの末の方々による想い出、そして怪談実話人気華やかなりし頃の綺羅星の様な作品と続きます。読んでみて思うのは、演劇関係の方に不思議な体験をしたり怪異を好んだりする方が多いということです。やはり芸術と怪異趣味は呼び合うものなのでしょうか?ラスト「心霊術」の霊媒少女の起こす現象は物凄いものがあります。まだまだ狐憑きと言って皆が納得する時代の出来事です。

2020/10/22

ハルト

読了:◎ タイトル通り日本の怪奇実話を集めた一冊。時代的にエログロナンセンスが流行った時代であり、日本らしい、どこか湿度の高い怪談話が納められている。Ⅰ部には、田中貢太郎と平山盧江の実話集から採られた短編。Ⅱ部には、平井呈一と縁あった小泉八雲の一族等の人たちの怪談。そしてⅢ部では泉鏡花、岡本綺堂、橘外男などの怪奇実話史の十傑を。長さも短いものが多く、雨夜にそっと背中を撫でられるような恐ろしさある作品ばかりで、夜の底の怖さを味わいながら読めました。橘外男の「蒲団」が印象に残った。

2020/11/16

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