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白野真澄はしょうがない (創元文芸文庫 LA-お 1-1)

白野真澄はしょうがない (創元文芸文庫 LA-お 1-1)

白野真澄はしょうがない (創元文芸文庫 LA-お 1-1)

作家
奥田亜希子
出版社
東京創元社
発売日
2022-11-18
ISBN
9784488803070
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白野真澄はしょうがない (創元文芸文庫 LA-お 1-1) / 感想・レビュー

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nemuro

『くちなし』(彩瀬まる)に続き“しりとり読書”の84冊目。他に『ショコラティエの勲章』(上田早夕里)、『食卓一期一会』(長田弘)、『寝台急行「昭和」行』(関川夏央)もピックアップしたのだが、結局、何だこのタイトルは!?と思いつつ最近購入した本書を選定。初遭遇。帯には「同じ名前を持つ5人の、抱きしめたくなるような日々」とあって表題作を含む5編を収録。年代も住んでいる場所も環境も異なる縁もゆかりもない白野真澄が主人公。独立した物語なのだが妙に繋がりも感じて、面白い。本棚で待機中の『ファミリー・レス』も近々に。

2022/12/15

のんちゃん

白野真澄という名を持つ5人の人生の物語。お互いに関連は全くない5人だか、各人、生きづらさを感じている。解説の大谷博子さんは、本書を規定された名前から自身をどの様に規定するかの選択の物語と記されている。なるほどと膝を打つ。特にその名が純粋さの表れの様な白野真澄と言うところもにくい。奥田作品の感想を言葉にする事はいつも難しい。でも読み終えると必ず、読書っていいなぁ、人生を豊かにするなぁという感が胸に溢れる。的確な分析は書評家の方に任せるとして、私はまた、次の奥田作品、何を読もうかと、物色しようと思う。

2023/01/25

エドワード

小学4年生の白野真澄は突然の出来事が苦手だ。そんな彼のクラスに転校生の黒岩翔が来た日から、彼は突発するハプニングや感情の起伏に振り回される。しかし翔の母の書いた「なまえじてん」で自分の名前の<白くてきれいな心>という意味を知った時、世界が変わった。名前は自分で選べない。白野真澄という名を与えられた助産師、イラストレーター、亭主関白に愛想のつきた主婦、恋愛遊戯を楽しむ女子大生。LGBTやSNSやハンドルネームなどを織り込み、今の世の中を生きる人々の人生を、時にコミカルに、時に温かく描いて、興味が尽きない。

2022/12/27

くろにゃんこ

短編。どの話も主役は白野真澄・・・でも全くの別人。繋がりがないのについ探してしまう(^^ゞ共通なのはちょっと生きづらいことかな。読み終えると名前ってなんだろうって感じもしてくる不思議。

2023/03/04

桜もち 太郎

はぁ、面白かった。短編5作品からなるそれぞれの物語の主人公の名前、それは「白野真澄」だ。性別、年齢もそれぞれ。そして共通して出てくる本に「なまえじてん~子どもの幸せな未来のために~」がある。といいつつ、プロ野球選手や往年の俳優からとった名前とかというくだりも出てくる。それでも名前に拘った作品集ということには変わりはない。なかでも「両性花の咲くところ」がよかった。LGBTQを織り交ぜながら「真澄」の名前の由来を「貼り付けられる性別の性別のレッテルの数をなるべく少なくしたかった」としたくだりが良かったな。→

2022/12/31

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