読みたい本がここにある

Facebook Twitter LINE はてブ Instagram Pinterest

武器としての「資本論」

武器としての「資本論」

武器としての「資本論」

作家
白井聡
出版社
東洋経済新報社
発売日
2020-04-10
ISBN
9784492212417
amazonで購入する Kindle版を購入する

武器としての「資本論」 / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

徒花

おもしろかった。ここ最近はマルクスの資本論関連の本をいくつか読んでいるけれど、そのなかでもへんな偏りがなくてバランスの取れた入門書に仕上がっている感じ。著者自身のちょっとした身の回りのこととか、最近の日本経済に絡めた具体的な話がちょいちょい挟まるので、カバーのいささかソリッドでスタイリッシュな印象よりも中身は柔らかい。最終的な結論としては、「資本主義的な価値観から脱却しよう」ということ。人間の感性、お金以外の豊かさを追求する姿勢の重要性が述べられている。

2020/12/15

樋口佳之

労働価値説を自明とし、イデオロギー上の自立が大事ですって語っているのだと読みました。/「それをお金で買いますか?」っていう問いかけと、著者の語る結論の間にどれ程の違いがあるのかはわかんないな。/ビジネス書としての資本論みたいな本まである中、ストレートなタイトルは好印象だし、趣旨を読み取りやすい概説書でした。

2020/07/07

tsu55

『資本論』は19世紀イギリスの資本主義社会をを分析したものだが、そのキモは現代にも通用する。 新自由主義によって「人間存在の全体、思考や感性までもが資本のもとへと包摂され」た現代人の生きづらさを克服するには、人間の基礎価値を信じて「感性の再建」をすること。うん、うん。 最近の若者の中には『男はつらいよ』のフーテンの寅さんが理解できないという人が多いのだという。そうなんだ。そんな世の中になってきているんだ。

2020/05/24

yutaro13

現代を生き抜く上で重要な『資本論』の概念を解説。私のような賃金労働者は一読の価値あり。技術革新が労働時間を減らさない理由がよくわかる。著者いわく本書の裏のテーマは新自由主義の打倒。新自由主義は資本家による労働者への階級闘争(ハーヴェイ)であり、資本による「包摂」が人間の思考・感性にまで推し進められたとの指摘は興味深い。この状況を打破するには感性の再建が必要であり、そのための武器となるのが『資本論』とのこと。スタンスは異なるが岩井克人氏が新自由主義からの脱却可能性としてカントの倫理学を挙げていたことを想起。

2020/07/25

上田氏

図書館で順番待ちしている間に、著者の発言が炎上していた。その一連で、学究の徒といえど自分とベクトルが同じか否かで知性を定義してしまうところは我々凡人と変わらないのだなあ、ということを露呈しちゃった先生である。さておき本書はというと、晦渋なマルクス語の噛み砕きの部分は有用に思えた。が、それを除いた半分かそれ以上は持論の展開が占め、それが僅かなパラメータしか俎上に載せないまま断定していくものだから、読むにつれて傾げた首が痛くなってくる。同じネオリベ懐疑の自分にすらそう思えるのだから、相当なものなんじゃないか。

2020/11/03

感想・レビューをもっと見る