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MORE from LESS: 資本主義は脱物質化する

MORE from LESS: 資本主義は脱物質化する

MORE from LESS: 資本主義は脱物質化する

作家
アンドリュー・マカフィー
小川敏子
出版社
日経BP日本経済新聞出版本部
発売日
2020-09-01
ISBN
9784532176884
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MORE from LESS: 資本主義は脱物質化する / 感想・レビュー

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にしがき

👍👍👍 『Factfulness』と同様に、問題はあるが状況は良くなっていることを示し、なぜそうなっているかを説明する。要因は、資本主義、テクノロジー、反応する政府、市民の自覚。資本主義とテクノロジーにより、人は より少ない資源からより多くを得られるようになっている (タイトルはここから)。ただ、それでは問題(環境問題や社会の分断)は解決しないため、政府や市民の介入が必要。 環境問題については解決策が提案されているが、社会の分断(社会関係資本の減少)への具体策がないのが残念。そこが気になるのに・・・

2020/12/31

まいこ

アトムからビットへ、今起きていることがすごくわかりやすく解説されていた。かつて紙に印刷してガソリンを使って運んでいた情報が、今は手のひらサイズのスマホで得られるように、同じ成果を得るのに必要な資源が少量で済む社会になってきている。アメリカでは紙や建材や水等の、使用量も廃棄量も2000年前後をピークに減少に転じていて、流れを駆動するのはコスト削減で競争する資本主義とテクノロジー、市民の意識と反応する政府という。一方で分断や孤立が進み絶望死も増えている。原材料だけでなく労働というインプットも少量で済むように

2021/02/04

ta_chanko

ファクトフルネスにも似た、楽観的で希望に満ちた文明論。希望の四騎士①テクノロジーの進歩②資本主義③反応する政府④市民の自覚により、脱物質化がすすみ、少量の資源から多量の生産が可能になり、地球環境に優しい文明を築いていける。懸念すべきことは絆の喪失と社会の分断。勝者総取りや格差拡大、エレファント・カーブに陥らず、いかに公平な社会を築いていけるかがポイント。きっとできる。問題を抱えながらも、世界は良くなる。

2020/12/15

M

原著のタイトルはMORE from LESSなので、脱物質化というのは資本主義の英語の認知メカニズムが影響し、それを日本語話者にとって、相対的な観点から映しだされたものにすぎないのではないか。内容としても、個人的にはアメリカはキリスト教における最後の教会の役割として、ある種の土地と国民の神格化が資本主義の繁栄によって裏付けられていた過去が、現在のアメリカの経済覇権の揺らぎと自然環境問題によって国土と国民がその神話のようなものを失ったことによって生まれた、新たな物語にすぎないのではないかという疑念が拭えない

2020/12/28

朝ですよね

マルサスの悲観論的な予測は産業革命ぐらいまでは当たっていた。それを変えたのはテクノロジーであり、テクノロジーを進歩させたのは資本主義である。いわゆる負の外部性も市民・政府の力で改善が進んでいる。かつては成長した分だけ資源を消費していたが、1980年頃から資源消費は頭打ちになっている。少ない資源で成長する「脱物質化」が進んでいる。"経済成長をうながしたり、負の外部性に対処するための戦略はさかんに開発されている。だが分断の増加と社会関係資本の減少に関しては、そういう状況にない。(p315)"

2023/04/02

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