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ぼくは、かいぶつになりたくないのに

ぼくは、かいぶつになりたくないのに

ぼくは、かいぶつになりたくないのに

作家
中村うさぎ
こうき
出版社
日本評論社
発売日
2018-12-20
ISBN
9784535587380
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ジャンル

ぼくは、かいぶつになりたくないのに / 感想・レビュー

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aiaimo`olelo

親から愛情をもらえなかったり学校や社会にうまくとけ込めなかった子どもたちの心の中が描かれている絵本。ここでの怪物はあくまでメタファーとして描かれているが、私の中にも誰の中にも怪物となる元の卵はあると思う。家族や社会は生きるために欠かせないつながりだけど、人を殺してしまうつながりでもある。そこのつながり具合が非常に難しい。虐待も愛情も人を殺めてしまう面があるから。家族や学校を変に理想化し過ぎないよう、その他のつながりもいくつか持てるようなフレキシブルなつながりはこれからもっと大事になっていくのだろうな。

2023/03/04

にゃりか

取り寄せして購入したが、それ以上の価値がある素晴らしい本。感動し過ぎて今は何も言えない。こうきさん、あなたという人間がいたからこそ、この絵本は出来た。でも、それはあなたが辛い目にあったことの理由にはならない。きっとこうきさんも簡単に死んでいた。ただ生きていただけなのに、決めつけられて虐げられていた。あなたがその怪物を飼い慣らして幸福を掴む様、人間だと断言する日を見てみたい。わたしも思う。 あなたは、誰より自分をいきている、と。

2020/05/23

おはなし会 芽ぶっく 

こういう子が本当に存在するの?そんな世の中なの?誰も抱きしめてくれなかったの?読んでて辛くて辛くて…。苦痛ばかりの人生、ぼくは人間じゃないの?君は人間だよ、と抱きしめてあげたくなりました。絵本は絵を読む、と言いますが、まさに絵ありきの本。心の辛さを表現できた今は、彼は誰かに抱きしめられて…いるよね?

2018/12/27

コジターレ

「人権」の研究第9弾。胸が張り裂ける絵本。家庭では虐待され、学校ではいじめられ、さらに同性愛者であることをアウティングされる「ぼく」。ただ人間として生きていきたいだけというささやかな願いすら叶わず、自分を責め否定して生きていくことが、どれほど哀しいことか。心に「怪物」を棲まわせたのは、生きていく上でのサバイバルスキルだったのだろう。その「怪物」と同化することなく、「人間」になる道を選んでくれて、本当によかった。巻末の「支援者一覧」が涙を誘う。

2023/03/01

うー

衝撃的な絵。親からのネグレクト、学校でのいじめ。自分は人間じゃないから嫌われるんだと思ってしまう。だから仕方がない と諦める一方、心のなかに怪物を作ってしまった。どんどん巨大化する怪物はいつも泣きながら暴れる。怪物になんかなりたくないのに。どうか、どうか、寄り添ってくれる人に出会えますように。

2019/04/07

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