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絶望と確信: 20世紀末の芸術と文学のために (高山宏セレクション〈異貌の人文学〉)

絶望と確信: 20世紀末の芸術と文学のために (高山宏セレクション〈異貌の人文学〉)

絶望と確信: 20世紀末の芸術と文学のために (高山宏セレクション〈異貌の人文学〉)

作家
グスタフ・ルネ・ホッケ
種村季弘
出版社
白水社
発売日
2013-03-22
ISBN
9784560083031
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絶望と確信: 20世紀末の芸術と文学のために (高山宏セレクション〈異貌の人文学〉) / 感想・レビュー

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roughfractus02

芸術における古典主義からマニエリスムへの転換を「不安」の力の獲得と捉える著者は、幾何学的調和から螺旋を描き痙攣する不調和への変容を辿った。ここから20世紀を見る著者は「絶望」の力を芸術に見る。マニエリズムは、大航海時代に精緻化する測量技術と記号の組み合わせ術の創造、西洋文明の外との遭遇、幾何学的運動から微積分的力の世界への転換期にあったが、20世紀は物理学の純粋数学化による核の脅威と量子的不確定さに満ちる素粒子的力の時代だ。本書は「絶望」と呼ばれる微細な力の時空を、フロイトからソルジェニーツィンへと辿る。

2019/09/15

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