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キュリー夫人伝

キュリー夫人伝

キュリー夫人伝

作家
エーヴ キュリー
河野万里子
出版社
白水社
発売日
2014-07-19
ISBN
9784560083895
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キュリー夫人伝 / 感想・レビュー

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aika

偉大な女性、マリー・キュリー。故国ポーランドが征服される屈辱。大好きな母や姉を失う哀しみ。貧しさ、女性であるがゆえに大学で学べない悔しさ。ラジウム発見までの苦闘。最愛の夫、研究のパートナーであるピエールを亡くした絶望。言われのない批難や中傷。マリーの人生は、手にした栄光以上に、苦難に満ちたものです。それでも、大好きな科学の研究を通して、生涯世の人のために貢献し、使命を果たし続けた「強さ」を、私も心に保ちたい。友人とマリーの崇高な人生について語り合った学生時代を思い返します。あの日々があるから、頑張れる。

2017/02/15

扉のこちら側

2016年1005冊め。実子による伝記なのだが、完成度の高さに驚かされる。女性で初めてのノーベル賞受賞者にして、現在までにもわずか3人しかいないノーベル賞複数回受賞者。子どもの頃に読んだ伝記では、ナチス将校が来校した際にはその優秀さ故に必ず口頭試問に答えるよう教師に名指しされて辛かった思い出が書いてあり印象に残っていたのだが、この本では占領下のポーランドで女子学生が学問を続ける苦難が非常によくわかる。(続

2016/11/22

ふくみみ

面白かった!ポーランドに朝ドラがあれば絶対取り上げられてる。子供の頃に父から与えられた偉人伝で「寝るときあまりに寒かったのでありったけの服を着込んでトランクもかぶってさらに椅子もその上に重ねた」という話を覚えてて、なんだって椅子なんか…と思ってたのですがその記述を数十年ぶりに読んで謎が解けました。上橋菜穂子先生の獣の奏者を読んでるときもキュリー夫人のことを思い浮かべてたので、今読むとまた味わい深い。著者はキュリー夫人の娘のエーヴで、彼女がいかに母の人柄を敬愛しているかが伝わり、何度も感情を揺さぶられた。

2014/09/13

人工知能

マリー・キュリーの一生を、次女のエーヴが描く。ポーランド生まれで早くに母を亡くしたり住み込みの家庭教師をしたりと苦労、フランスに渡りピエールと結婚、放射線測定から未知の元素を予言(ラジウムの発見)し、ノーベル物理学賞を受賞、数トンの鉱石からわずか数gのラジウムを単離し化学的な性質を解明するなどしてノーベル化学賞受賞、夫ピエールの死、第一次世界大戦時にX線治療できるよう奔走、この時とラジウム治療により多くの人の人命を救助、など偉大な功績と、その素朴でかざらないがとても強い人柄。深い感動。

2017/10/19

卯月

キュリー夫人の長女がイレーヌ(ノーベル化学賞)、次女が本書の著者。イレーヌの伝記既読なので、結婚以降のマリーの人生は大体知っているつもりだったが。ポーランドの子供時代のマーニャ。留学するために、姉妹で互いに学費を稼ぎ合う苦労。パリに来て、ピエールと結婚。ポロニウムが先に存在が予言され命名されていたのは初めて知った(単離されたのはラジウムが先)。女であり外国人であるハンデ。二人産んで子育てしながらノーベル賞2回とった研究者と自分を比べるのも烏滸がましいが、自由に学べるというのは幸せなことで、頑張ろうと思う。

2017/08/04

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