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中国・アメリカ 謎SF

中国・アメリカ 謎SF

中国・アメリカ 謎SF

作家
柴田元幸
小島 敬太
出版社
白水社
発売日
2021-01-30
ISBN
9784560097991
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中国・アメリカ 謎SF / 感想・レビュー

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ヘラジカ

中国とアメリカの短篇小説でアンソロジーを編むことによって擬似的な国際対話をさせる試み。発想からして面白すぎる。正統派のSF小説は殆どなく、アメリカ側に至っては小説家としての地位を確立している作家は一人もいないのだ。テッド・チャンを思わせる「曖昧機械」、星新一的ユーモアの「焼肉プラネット」、結びが見事な「改良人間」、衝撃の未来世界「降下物」、ラストを飾る、バカバカしくて笑えるのに切ない気持ちにもなる「猫が夜中に集まる理由」。企画の段階で遊び心が溢れているが、収録作品も負けず劣らずユニークな作品ばかりである。

2021/01/30

ひさか

2021年2月白水社刊。日本未紹介のSF7編のSFアンソロジー。謎SFというタイトルに惹かれました。こういう作品もあるんだという意味では、貴重です。ファンタジー、不条理色が強い。王諾諾さんの2作品が普通な感じで好みです。普通すぎるかも。マーおばさんのアイデアが面白い。収録作:マーおばさん:ShakeSpace(遥控)、曖昧機械―試験問題:ヴァンダナ・シン、焼肉プラネット:梁清散、深海巨大症:ブリジェット・チャオ・クラーキン、改良人類:王諾諾、降下物:マデリン・キアリン、猫が夜中に集まる理由:王諾諾

2021/04/21

ネコベス

中国とアメリカのSF作家の作品から七篇を収録したシュールで幻想的なSFアンソロジー。翻訳者による対談付き。王諾諾「改良人類」とマデリン・キアリン「降下物」が良かった。

2021/12/16

くさてる

中国とアメリカのSFアンソロジー。といってもゴリゴリのハードSFというよりは着想の妙や奇妙な視点を感じるものばかりで、なるほど「謎SF」だなあと思いました。昭和の日本SFぽい。個人的に面白かったのは、海に棲まう海修道士なる存在を求めて深海を進む人々の話「深海巨大症」、最終戦争のあとの世界にやって来た女性が見た風景と選んだ運命の物語「降下物」、まさかそんな理由が!猫、すごいけどせつなすぎる!な「猫が夜中に集まる理由」などでした。一風変わったアンソロジーとしてお薦め。  

2021/05/01

Shimaneko

文字通り中国&米国の新進気鋭の6作家/7作のSF短編アンソロジー。「謎」というキーワードにこめた思いは分からんでもないが、ちょっとタイトルで損してる感は否めない。ことさら奇をてらった設定ばかりなわけでは全然ないし、むしろ『三体』以降のかなり今っぽい作品群なので。中でも後半の『改良人間』と『降下物』が印象に強く残った。そして「毛布の日」の小島ケイタニーラブにこんな才能があったとは露知らず。中文翻訳の精度については判断しようもないけど、なんなら柴田御大より今っぽくてこなれた訳文のクォリティに二度びっくり。

2023/05/06

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