新・龍馬論 ~維新と近代とリアリズム
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新・龍馬論 ~維新と近代とリアリズム / 感想・レビュー
harass
坂本龍馬を「散文家=小説家」として、彼の残した手紙や彼についての研究書から、文芸批評をするという、著者も認めるトンデモ本であるが、明治維新とはなにかを無勝手流に論じていく。意表を突く語り口のせいか、実に面白く説得力がある。幕末の知識が乏しいのでなんとも評価しきれないところもあるが、批評ということの可能性を感じさせる。良い本だ。追っている批評家であるが、さすがだと感心。
2017/07/18
seer78
「小説家」としての坂本龍馬、というのはいくらなんでも無理筋が過ぎると読む前は思ったが、最後には納得させられていた。しかし、この人の独特の散文にはいつも驚かされるよ。龍馬の本質を、〈外向的運動性〉と呼ぶ。分析哲学の言葉の指示理論をも踏まえて、幕末の尊王攘夷運動を論じた部分は圧巻。トンデモ本と言われても(本人が認めているし)この迫力には一読の価値アリ。
2010/04/28
小祝
坂本龍馬の残した文章等から龍馬を「小説家」(的な感性を持った人間)と仮定することで、薩長同盟や大政奉還等での龍馬の行動や役割を読み解く試み。面白い。ネタ/ベタの話なんかも思い出した
2010/02/20
matterhorn
文芸批評家が迫る坂本龍馬。福田和也「第2次大戦とは何だったのか」以来の面白さ。文学・思想・芸術・サブカル以外にも適用可能な文芸批評の汎用性を感じた一冊。
2010/02/09
Stella
文芸評論の方法論で「坂本龍馬」を読み解く
2010/02/21
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