首のない女 (海外ミステリ叢書《奇想天外の本棚》)
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ミステリ界の鬼才・山口雅也、アニバーサリーイヤーを締めくくるトークライブ 1月20日開催!
2019年、80年代の単行本初収録短編を集めた作品集『ミッドナイツ《狂騒の八〇年代》作品集成』(講談社)と、発表30周年記念“永久保存版”『生ける屍の死』(光文社)を上梓し、製作総指揮を務める海外ミステリ叢書「奇想天外の本棚」(原書房)をスタートさせた山口雅也さん。そんなアニバーサリーイヤーを締めくくるトークライブが開催決定!
日時:2020年1月20日(月) 20:00~22:00 (19:30開場) 場所:本屋B&B(下北沢) 入場料:■前売1500円+ドリンク500円(ともに税別) ■当日2000円+ドリンク500円(ともに税別)
出演 山口雅也(推理作家) 森永博志(フリーエディター) 新井素子(SF作家)
山口さんが師と仰ぐ、草創期の『POPEYE』『月刊PLAYBOY』 を手掛けた編集者・森永博志さんと、長年親交を深めるSF作家の新井素子さんをゲストに迎え、自身の作家としてのルーツと35年間を振り返ります。山口作品の愛読者はもちろん、すべてのミステリファン必聴の2時間を、どうぞお楽しみに!
参加申し込みはこちらから
※ダ・ヴィ…
2020/1/8
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首のない女 (海外ミステリ叢書《奇想天外の本棚》) / 感想・レビュー
HANA
奇術師の店から強引に買われた奇術「首のない女」。不審に思った彼が追った先ではサーカスを舞台にした連続殺人事件。本邦で奇術師だと泡坂妻夫、サーカスというと乱歩が思い起こされどちらも全編素晴らしい雰囲気の作品ばかりなので、本書もそれを期待しつつ読む。サーカスを舞台にしたどこかノスタルジア感じる雰囲気と次から次へと進展する事件の様子は飽きることなく頁を捲らされる。反面最重要情報が最後の部分まで明かされないとか多少の粗はあるけど。あと最後犯人を引っ掛ける罠が何とも素敵。サーカスと古き良き探偵小説はよく合うなあ。
2021/03/30
カーゾン
M:小学校5年生時に創元で既に絶版。古本屋で80円で見つけた時その金さえなく、翌週お金用意して行ったら売切れ。大学生時に神田の古本屋で見かけるも1万円超え(絶句) 2年前やっとこちらで入手。やたらと登場人物多く、白須氏の訳を以てしても読了迄大分時間がかかった。発端から面白く、途中ごちゃごちゃするも、探偵や警察側による推理合戦を経ての首を無くす理由や犯人特定のロジックは、他の作品に比べ、腰砕けにはなっていないので(犯人特定の根拠の後出しはあれど)ロースンの中では一番かと思う。結婚したお二人は幸せになってね。
2023/10/03
タリホー
奇術師マーリニの店から「首のない女」を強引に買っていった謎の女性。不審に思ったマーリニが追った先には大サーカスのテントが広がり、そこを舞台に連続殺人が起こる。日本人に馴染みのないサーカスが舞台で登場人物が多いため情景がイメージしにくくややこしい。また、事件そのものが奇怪性に乏しく物語の三分の二を過ぎてようやく題名通りの殺人が起こる。首切りの理由や犯人特定の手がかりのさりげなさはよく出来ていると思うが、肝心の殺害動機となる重要人物が終盤に突然出て来るという構成はマイナスポイント。
2020/06/11
8番らーめんR
まず登場人物が多すぎでビビる、事件の背景が終盤になって明かされるのにも混乱に拍車をかける。不可能犯罪というより不可解に焦点が充てられているのがロースンらしくない印象、というのが読後感。 ともあれ出自であるサーカスの描写,隠語、奇術、ロースンの特徴であるミスディレクション、犯人を引っ掛けるトリック、そして刑務所からの脱獄等々、サービス精神が旺盛なので退屈することはない。読者は真相がどうなんだろうかという推理を働かせる無駄作業よりも作者の詐術にまんまと乗せられ騙される快感に悶えましょう。
2020/02/24
nightowl
サーカス団を舞台とする殺人。題名の通り、首無し死体に挑戦した作品。犯人の隠蔽術が狡猾な反面、事件の起こし方にうっかりさんな部分を感じてしまう。そこさえ除けばしっちゃかめっちゃかさはいつもの通りだとしてまあまあな出来。続けて読んで思ったのが、マジシャンの過去エピソードはもう少し削れたのでは?ということ。毎回題材は良いのに好き嫌いが分かれそう。筆が滑りすぎている。短編集が出ないものか...そんなこんなで長編は後一作。
2020/08/10
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