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半分生きて、半分死んでいる (PHP新書)

半分生きて、半分死んでいる (PHP新書)

半分生きて、半分死んでいる (PHP新書)

作家
養老孟司
出版社
PHP研究所
発売日
2018-02-17
ISBN
9784569837567
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「半分生きて、半分死んでいる (PHP新書)」のおすすめレビュー

養老孟司が語る“今の日本”と“平成の振り返り”

『半分生きて、半分死んでいる(PHP新書)』(養老孟司/PHP研究所)

 養老孟司氏といえば、400万部を超えるベストセラーとなった「バカの壁」の著者である。そんなベストセラー著者の頭の中にはどんなことが詰まっているのか、気になる方も多いはず。それが分かるのが『半分生きて、半分死んでいる(PHP新書)』(養老孟司/PHP研究所)だ。本書は雑誌『Voice』に掲載されていた原稿をまとめたもので、政治や歴史、世相だけでなく、養老氏の思想や生き方も楽しめる。今回は中でも印象に残ったテーマを、いくつかピックアップしてみた。

■人工知能の時代にヒトは何ができるか

 現代は情報化社会で、ヒトの身近には常に優秀なコンピューターがある。膨大な情報が得られるインターネットは都心と地方の格差をなくし、暮らしを便利にしてくれることも多い。しかし、世の中のものが全てデジタル化していくことで、コンピューターがヒトと置き換わる時代がやってきてしまうのではないかと、養老氏は指摘する。

 たしかに、近年では、コンビニ店員がロボット化されたり、Siriのような秘書機能アプリケー…

2018/3/20

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半分生きて、半分死んでいる (PHP新書) / 感想・レビュー

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Aya Murakami

図書館本 養老さんの別の本で「医学部は理系じゃない」という内容のことが書いてあって「妙に医学部に詳しいな」と思っていたら本書によると医学部は解剖学必須でその関係で解剖学の養老さんが医学部に関わっていたみたいです(謎はとけた) そしてAIの話。コンピュータは人間の意識活動にとってかわるらしいですが人間はとってかわられるわけではないとのこと。意識活動以外メインの仕事は奪われないってこと…かな?それでも意識は便利な仕事ツールなので奪われない仕事がどんなものか見当つかない。

2021/04/04

Tsuyoshi

月刊「Voice」での時事エッセイをまとめて書籍化したもの。平成に起きた様々な出来事を「すべてが煮詰まった時代」と称して警鐘を鳴らしつつ、どう折り合いをつけて生きていくべきか独自の考えが展開されていた。著者の作品は何冊か読んでいるが、本作でも相変わらずの独創的な着眼点や語り口につい魅了されてしまった。特に印象的なものとして、個人か国家かといった偏重思考の進展による「公的な社会の煮詰まり」EU離脱等から見る「グローバル社会の煮詰まり」宗教テロから見る「一元的な価値観の煮詰まり」等が挙げられる。

2018/04/18

ルピナスさん

世には色々な子育て本があるが、私が最も共感したのは養老孟司先生の本。直接子育てについて触れていなかったかもしれないが、情報に溢れる現代にあって、子供に必要なのは自然の中で具体的な体験を重ねて行くこと、量に振り回されないこと、自分の感覚を大切にすること。私は養老先生のおかげであるべき論と向き合う勇気をもらい、子供達は早い段階で習い事などを断捨離しその時々で興味のあることに没頭する時間を持てた。今は先生の言葉が自分自身の心に響く。今の世の中は確かに煮詰まっているし自分自身もそう思いがち。五感を大切に過ごしたい

2022/03/29

けんとまん1007

養老先生ならではの切り口で、今のこの国を憂いていると思える。すべてに同感とは言えないが、基本にあること。人をどう思い、大切にするのかという視点。今は、そこが蔑ろにされているように思えてしかたない。長年の澱んだものが、人のこころをむしばんでいるし、それが、目の前の一瞬のことしか考えないことにもつながっている。いろんなものが劣化している。ただ、希望ももちろんある。タイトルの意味は、とてもひろがりがある。そのためには、自分で見て感じて考えること、そして動くこと。

2019/02/05

しん

時事エッセイと誰かが書いていたが、当てはまっていると思う。エッセイ集とか、何かの雑誌に連載していた小文を集めたものとか、感想が難しい。話題があれこれ、色々あるからだ。そのため同感するものもあるし、そうでないものもある。一部で本全体は語れない。最初はそんな気がした。読み終えると、一つの主張があったように思える。だからどうするんだ、ということは自分の頭で考えることなのだ。

2018/10/11

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