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ぼくが子どものころ、ほしかった親になる。

ぼくが子どものころ、ほしかった親になる。

ぼくが子どものころ、ほしかった親になる。

作家
幡野広志
出版社
PHP研究所
発売日
2018-08-21
ISBN
9784569841250
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「ぼくが子どものころ、ほしかった親になる。」のおすすめレビュー

ガンで「余命3年」を宣告された父から、息子に伝えたい大切なこと

『ぼくが子どもの頃、ほしかった親になる。』(幡野広志/PHP研究所)

 子どもの成長は、親にとって最大の喜びだ。しかし、親より遅くに生まれる以上、子どもの人生を最後まで見届けることはできない。いつか必ず、別れがくる。

 もしその別れが病気によってもっと早い段階で訪れるとしたら? 息子が二十歳になった姿を見ることなく、思春期の難しい時期を支えられずに、この世を離れることになったら……親として何ができるだろう。

 写真家の幡野広志さんは、34歳で多発性骨髄腫にかかってしまった。ガンの一種だ。主治医から告げられた余命は3年。そして、愛する息子は今年2歳になったばかり。かなり高い確率で、早い段階で息子と離ればなれになる。

 幡野さんは決断した。息子に残してあげたい。

 それはお金じゃない。息子が成長していく上で困難に直面したとき、コンパスのように、海の灯台のように、人生の行く末をぼんやりと照らすような光を、言葉を残すことにした。

『ぼくが子どもの頃、ほしかった親になる。』(幡野広志/PHP研究所)は、幡野さんから息子・優くんに送る人生の手紙だ。

 本書には、幡野さん…

2018/10/3

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ぼくが子どものころ、ほしかった親になる。 / 感想・レビュー

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ホッパー

すごく良かった。今まで幡野さんの人生相談本は読んでいたけれど、それは相談者である大人向けで、重く厳しい内容も多かった。この本は息子さんに想いを伝えるつもりで書かれているため、全編言葉が温かくとても優しい。一つ一つの言葉に嘘や無駄がなく納得する。また読み返したい本。幡野さんの本に辿り着いて良かった、と改めて感じた。

2021/08/11

モルク

34歳で多発性骨髄腫を発症し余命3年と宣告されたカメラマンの幡野さんが息子さんに伝えたいことを綴る。2歳の息子への想い、精一杯の愛を感じる。綺麗事を綴っているわけではない。学校は理不尽を学ぶ場所であり、運動会の繰り返し行われる予行練習は運動会は親に見せるものという面があること、夢は○○になりたいという職業を語るのではなくその先にあるもの…といろいろと頷けるところがあった。息子さんが大きくなったとき本書、父の言葉をどのように受け止めるのか。その時照れ笑いしながら息子さんを見つめる幡野さんが隣にいるといいな。

2020/04/09

ぶんこ

2歳の息子さんを持つ親としては、余命3年は辛い。言葉として子に残したい気持ちが強く伝わってくる。『やりたいことは、やれるうちにやっておいたほうがいい』。これこそ伝えたいことの1番目でしょう。やりたくてもやれなくなって初めて知る真実。18歳になったら、親から100万円を貰って世界放浪一人旅というのにも激しく共感。安いバイトで若さを無駄にして欲しくないという気持ちは、賛否両論でしょうが、余命3年の父としての気持ちとして素直に胸に迫りました。自分より圧倒的に弱い存在の子どもを守りたい親心に溢れていました。

2021/01/06

アマニョッキ

1万円選書1冊目。ちょうどこの前BRUTUSの漫画特集で幡野さんが「マイブロークン・マリコ」を選ばれていたのを見て(他の漫画のセレクトも含めて)、なんて自分と趣味が合うのだろう!!と感激していたところにやってきてくれたこの作品。これだから本との出会いはやめられない。勝手に趣味が合うなんて浮かれていたけれど、幡野さんはわたしなんかとはくらべものにならないくらい、優しく強くかっこいい「親」でした。親をへこたれそうになったときにはこっそり取り出して、ちょっぴり泣きながら読み返したいと思います。

2020/08/04

kayo

彼と同じ境遇にならない限り、彼の心情を理解することは出来ないと思いますが、綴られる言葉に共感する部分は多々ありました。自分の内側にも、取り巻く広い外側にも澄んだ視点を放つ彼の文章は怜悧で正直で強くて優しい。出版当時はお子さんは2歳、意思の疎通も出来て、赤ちゃんっぽさもまだあって可愛い頃。我が子に向けて残しておきたい思いがどれほどあるかと思うと、全くの他人の私でも切なく胸が締め付けられます。私も親ですがまだまだ未熟、そんな私を見て「自分はどうする、どうなる」と考えられる人に息子がなってくれれば良いな。

2021/02/03

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