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書店員と二つの罪

書店員と二つの罪

書店員と二つの罪

作家
碧野圭
出版社
PHP研究所
発売日
2021-02-06
ISBN
9784569848600
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「書店員と二つの罪」のおすすめレビュー

殺人を犯した同級生が「告白本」を出版…その衝撃の内容とは――

『書店員と二つの罪』(碧野圭/PHP研究所)

 書店を舞台に繰り広げられる人間ドラマを軽妙なタッチで描いた「書店ガール」シリーズ(PHP研究所)は本好き、書店好きを虜にしたお仕事エンターテインメント小説。元AKB48の渡辺麻友と稲森いずみのW主演でテレビドラマ化もされ、大きな話題になった。

 そんなベストセラーを生み出した碧野圭氏が、この度世にはなった最新作は書店員×ミステリーという斬新な切り口の長編小説『書店員と二つの罪』(PHP研究所)。スリルと狂気が詰め込まれた本作には「書店ガール」シリーズとはまた違った魅力があり、読者に良心の重みを問う作品となっている。

殺人事件を起こした幼なじみが「告白本」を出版  書店員の椎野正和が、ある日書店に届いた積荷を開けていると、真っ黒な表紙に真っ赤なタイトル文字が記された異様な本を発見。著者名を見て、頭がフリーズした。

 その書籍は女子中学生を惨殺し、校庭に遺棄した少年犯罪者による告白本。「死我羅鬼」と名乗っていた犯人が同じ中学に通う未成年であったことや、とある漫画のワンシーンが犯行で再現されていたことなどが大きな…

2021/3/13

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書店員と二つの罪 / 感想・レビュー

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いつでも母さん

ん…ん「本を読者をなめるな」と「言わない事が罰」この二つの言葉が本を閉じた後も脳内に浮遊して落ち着かない。私の気持ちをざらつかせる読後感だった。17年前の猟奇殺人事件の犯人が出した告発本を巡って、その同級生で隣人だった書店員・正和の身に降りかかる諸々。引きこもりの弟と母親に持ってかれた結末。蓋をしてきた記憶が甦り気持ちが揺れる正和をして、私自身何気なく発した過去の言葉に責任が持てるのか?と不安になった。

2021/03/07

たか

17年前の女子中学生殺人事件の犯人が書いた告白本が入荷した。書店員の椎野正和は当時中学3年生で被害者は同級生だった、そしてその犯人もまた同級生の幼なじみだった。正和も共犯と疑われ家族共々マスコミの餌食となり誹謗中傷され心に傷を負う。そんな告白本の違和感に正和は気が付き調べていく。 犯人に近い友人と書店員としての立場で告白本に接する葛藤に共感し悲しく悔しい。 罪に対する罰と贖罪の意味、正義とはなんなのか?良いと悪いの狭間で揺れ動く。 既視感のある事件、二つの罪を考えさせられるミステリー。 ★★★★★ 5.0

2021/05/11

とん大西

…これってレビュー難しい。世間を震撼させた少年による猟奇殺人事件。17年後、犯人の告白本が再び世間の耳目を集める。ざらつきざわつく当時の関係者。東京の書店で働く正和もその一人。傷つき、翻弄され、壊れた。故郷を離れたのに、目を背け生きてきたのに、未だ息づく忌まわしい過去。蘇る真相とは…。物語としては面白く読めました。良心、罪…問いかけるメッセージの重みもわかります。ただあの事件をベースにするのは賛否別れるよね。他の構成要素もアク抜きがやや足りない感じ。ラストの畳み掛けは圧巻なんやけどね。やっぱ難しいです。

2021/04/11

hiro

この題名で『書店ガール』の碧野さんの作品ということで、書店員が登場するミステリかと思って読みだしたが、実際の事件を思い出す内容で、登場する告白本は決して読もうと思わないあの告白本のことを思い出す。窪美澄さんの『さよなら、ニルヴァーナ』を読んだときと同じく、この告白本もただただ不快感でしかなかった。しかし、この作品はどのような結末なのかが気になり、後半は一気に読んでいた。その結末は予想もしていなかったものだったが、この結末で本当に良かったのかは考えさせられる。ヘイト本や告白本に対する書店員の悩みはみえた。

2021/06/13

tenori

私の記憶にも禍々しく残っている神戸連続児童殺傷事件がモチーフ。読んでいて殺伐とした気持ちになるのに不思議と止めることができないのは、直接的な加害者・被害者ではない微妙な距離感で関係する人の目線であること。もう一つ、ヘイト本や告白本(←神戸事件の「絶歌」のような)を取り扱う書店員の心の内が深く描かれていること。過去の忌まわしい記憶と書店員が本を通して交錯したとき、そこから掘り起こされる世間が知らない事実とは?ラストの展開は正義か不義か?自分が同じ立ち位置ならどう選択する?出版や書籍の流通にも問題提起した本。

2021/07/21

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