プリンス
プリンス / 感想・レビュー
starbro
真山 仁は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。ミャンマーをモデルにした軍事クーデター物、気楽に読むには良いですが、当該国家の悲惨さは、あまり伝わって来ません。 https://mayamajin.jp/books/prince_t.html
2021/07/07
まちゃ
軍事政権下の東南アジアの国・メコンの大統領選挙を舞台に権益確保に動く米英中の思惑、軍事政権内の駆け引き、民主化を希求する若者たち。「民主主義は人を幸せにするか」というメッセージ性のある物語でした。安定感ありました。/メコンから日本に留学したピーター・オハラは、大学で政治活動に情熱を注ぐ犬養渉と知り合う。祖国の民主化をめざして、父・ジミーが大統領選に出馬することを知ったピーターは、選挙応援のため、渉とともに帰国する。そして、ジミー暗殺とその後の混乱の中でピーターと渉が決断したものは。
2021/08/03
本詠み人
新作追ってる作者さん。軍事政権下の東南アジアの国メコン生まれのピーター・オハラ。日本の大学に転校を命じられ来たものの、この国で学ぶべきものが見つけられずにいた。そんな時、大学の広場で政治ビラを配る渉と出会う。国外追放されている父ジミー・オハラは、次の大統領選挙に立候補するため祖国に帰ることを決め…。各章の題辞に『文部省著作教科書 民主主義』の言葉が引用され、民主主義とはどういうことなのか共に考えさせられる物語。命をかけた一人ひとりの決断と行動に胸が熱くなった。
2021/10/05
エピファネイア
雑誌Voiceに2016年~2019年に連載された小説。連載前に真山氏は民主主義は人を幸せにできるかを問題提起したいと語っていた。舞台はメコンという架空の国だがモデルはミャンマー。大国の干渉を排除して民主的な独立国家を目指して大統領選に立候補する予定だったジミー・オハラが銃弾に倒れたことにより緊迫する情勢。ジミーの妻が弔い合戦とばかりに立候補しようとするが、アメリカの影がちらつき賛成できない息子のピーター。志を持った日本人学生の渉と共に真の民主主義を実現するために奔走する二人の姿にハラハラしながら読了。
2021/11/13
PEN-F
東南アジアの とある国が民主主義を勝ち取るために戦う物語。必ずしも民主主義だけが正しいとは思わないが、軍事独裁政権が正しいとも思えない。国を変えるには若い力が必要なのだろうと思う。
2022/12/10
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