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京都祇園もも吉庵のあまから帖5 (PHP文芸文庫)

京都祇園もも吉庵のあまから帖5 (PHP文芸文庫)

京都祇園もも吉庵のあまから帖5 (PHP文芸文庫)

作家
志賀内泰弘
出版社
PHP研究所
発売日
2022-06-09
ISBN
9784569902159
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「京都祇園もも吉庵のあまから帖5 (PHP文芸文庫)」のおすすめレビュー

看板猫「おジャコちゃん」の秘密も明かされる! 優しく“気張る”ことを教えてくれる、大人気シリーズ最新刊

『京都祇園もも吉庵のあまから帖』(志賀内泰弘/PHP研究所)

 そこに悪意がなくても、誰かを心の底から思いやっていたとしても、物事がうまくまわるとは限らない。むしろすべてが裏目に出て、コツコツと積み重ねてきたものが一瞬でひっくりかえされてしまう。そんな理不尽が、ある日突然襲いかかってくるのが、人生だ。そんなとき人はどうやって明日への希望を見出し、生きていけばいいのかを、甘味処の女将・もも吉の言葉を通じて教えてくれるのが「京都祇園もも吉庵のあまから帖」シリーズ(志賀内泰弘/PHP研究所)だ。

 15歳から祇園で修業を積み、20歳で芸妓となったもも吉は、No.1として名を馳せていた娘の美都子がタクシー運転手に転身したのをきっかけに、営んでいたお茶屋をたたんで、甘味処「もも吉庵」を開いた。齢70を過ぎても決して背筋を曲げない彼女の生きざまは、人生に迷う人たちの心にいつも明るい灯をともす。

 たとえば最新6巻で、自分のせいで濡れ衣を着せられてしまった幼なじみを救いたい女子高生に、彼女はこんなことを言う。〈人いうんわなぁ、生きているかぎり知らず知らずに人を傷つけ…

2023/1/11

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心がくじけそうで逃げ出したいとき、彼女が授ける言葉に救われる! 「京都祇園もも吉庵」は、悩めるあなたに寄り添う1作

『京都祇園もも吉庵のあまから帖5』(志賀内泰弘/PHP研究所)

〈人生はドーナツと同じ。ドーナツの穴は食べられない。けれども、穴が空いているからこそ、ドーナツは美味しいのだ〉というのは『京都祇園もも吉庵のあまから帖5』(志賀内泰弘/PHP研究所)に登場する京都祇園の元芸妓・もも吉の言葉。15歳から修業を積んで20歳で芸妓となり、母親から継いだお茶屋を営んできた彼女だが、祇園No.1として名を馳せていた娘・美都子がタクシードライバーに転身したのを機に、自身も一見さんお断りの甘味処・もも吉庵の女将に。名物は絶品の麩もちぜんざいだが、それ以上に齢70を過ぎてなお凛としたたたずまいを崩さないもも吉に悩み相談に乗ってもらいたい客が、ひっきりなしに訪れる。

 常連はもちろんのこと、美都子のタクシーに偶然乗り合わせた客もまた、ときどき、引き寄せられるようにもも吉に出会う。たとえば、他人への気遣いを第一に考えて生きてきた53歳の加奈子は、その気遣いがいっこうに報われないどころか、裏目に出ることの多い人生に深い諦念を抱いていた。「どんなに切なくても、どんなに辛くても、…

2022/6/10

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京都祇園もも吉庵のあまから帖5 (PHP文芸文庫) / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

machi☺︎︎゛

今回ももも吉お母さんの言葉が胸に沁みた。京都と馴染みのある場所が舞台だから分かりやすく楽しく読めるシリーズ。佐々木酒造が出てきて、次男は酒屋を継がず俳優になった。とか佐々木蔵之介さんの事も書いてあってリアルで面白かった。もも吉お母さんの言葉はいつも的確で全然関係のない私までハッとさせられる気付きがあって、もも吉お母さんの名言集でも作りたいくらい。まだまだ続いてほしいシリーズ。

2023/06/29

Ikutan

今回も、女将もも吉の言葉は的を得ていて、日頃の我が身を反省すること頻り。甘味処『もも吉庵』に集う人々の悲喜こもごもを描いた五つのお話。散りばめられた京都の名所や名物、そして温もりの感じる京言葉。京情緒溢れる中、人情の機微に通じたもも吉の言葉が、悩みを抱えた人々の心に響く。『秘すれば花』。心根のカッコ良さ。″粋″であること。驕らず謙虚になること..。どのお話もじんわり沁みて、大事なことに気づきを貰えるので、読後感は悪くない。ただ、毎回、冒頭の説明はいらないんじゃないかな。

2023/08/19

本詠み人

このシリーズからはいつも大切なことを教えられる気がします🍀溜息の話と朱音さんの思いやりの話が特に心に残りました。人にアドバイスをできるのは、もも吉お母さんがそれだけの人生を歩んできたからだと思います。ただ歳を重ねただけで誰もができるわけではないと😌

2023/02/01

ゆう

京都祇園が舞台の人情物語。人生には災厄が沢山訪れる。トントンッと上手くいく何の苦労もない人生など、きっとつまらないに違いない。たとえ失敗しても転んでも、自分の「足りないもの」「欠けているところ」に気付いて、人生をやり直せばいいんだ。それこそが生きることの醍醐味なのだと信じている。5つの連作短編集。最後にはポロッと涙が溢れる。献本プレゼントで頂いた本。もも吉庵のお母さんのぬくもりを感じる一冊でした。

2022/06/16

はにこ

もも吉の周りの若者たちが、色んな経験をして成長しているのが微笑ましい。朱音さんはモテるなぁ。ぽっちゃりさんは笑ったけどwあの彼とはその後どうなったのかな。拓也くんと奈々江ちゃんも登場。拓也くん、料理に向いてないのかと思ったけど、スゴい舌持ってるね!舌って鍛えられるのかなぁ。奈々江ちゃん、また声が出せるとよいな。京都の水、良いなぁ。京都に行きたくなるわぁ。

2023/12/13

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