仇持ち 町医・栗山庵の弟子日録(一) (PHP文芸文庫)
仇持ち 町医・栗山庵の弟子日録(一) (PHP文芸文庫) / 感想・レビュー
タイ子
タイトルの作品はアンソロジーで出てたんですね。積本になってるから読まなくては。兄が殺され、家族は困苦で死亡、果ては遊女に落とされた娘・凛。仇を打つため江戸に出てきて、目当ての屋敷に出入りしている町医者に近づく。その町医者も事情を抱えていたり、手伝いをしている片腕の小僧も訳ありだったり、何かを抱えて生きているのは凛だけではないことに気づいていく。彼女の仇討ちの納得の結末で良かった。患者にも病気、ケガだけではなく「夏の鎌鼬」のような精神的苦痛もあったりでこれからの物語が楽しみなシリーズが始まった。
2023/05/07
真理そら
アンソロジー『いやし』でシリーズ化してほしいと思っていた「仇持ち」がシリーズ化した(うれしい!)石川凛や栗山千歳の仇の決着はついたが、佐助、柊太郎にはまだ謎が多いし、凛の師・要はその後どうなったのか、童顔の柊太郎の凛への想いは実るのかなど物語はまだまだ続きそうだ。
2023/03/11
のんちゃん
伊勢の国から仇討ちの為江戸に来た凛。仇に会う為利用しようと近づいた医師千歳は元伊賀者で、その千歳は仇持ちであった。凛はいつしか、医師の千歳、その助手の隻腕の佐助、千歳の近隣の浪人柊太郎と共にこの江戸で、自身と千歳の問題を解決しながら医療に携わっていく。知野先生の時代小説新シリーズ。本当にこの作者の作品は読みやすく、登場人物も皆、魅力的で、大好きな作家さんだ。今作はまだ他の登場人物の経歴も語られておらず、医療ものでもあるので、長く続く予感。同氏の上絵師律シリーズと並行して、ずっと読んでいきたい。
2023/05/11
ひさか
2023年3月PHP文芸文庫。仇持ち、夏の鎌鼬、忘れぬ者、の3つの連作短編。仇持ちは2021年8月PHP文芸文庫のアンソロジーが初出で、今回、その続編が書き下ろされた形。医、チャンバラ、忍者、人情という無茶な展開で少し驚くが、話としてはそれなりに纏まっている。続きはどうなるのか?珍しい展開だけに気になります。
2023/04/20
ごへいもち
どこかで読んだようなと思ったら、解説を見て納得。第1話は既読の時代小説傑作選に収載されていた。ビックリしたのはそれが書き下ろしだということ。傑作選って既刊の物から選ぶのかと思ってた
2024/01/07
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