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自然と象徴―自然科学論集 冨山房百科文庫 (33)

自然と象徴―自然科学論集 冨山房百科文庫 (33)

自然と象徴―自然科学論集 冨山房百科文庫 (33)

作家
ゲーテ
高橋 義人
前田 富士男
出版社
冨山房
発売日
1982-03-22
ISBN
9784572001337
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自然と象徴―自然科学論集 冨山房百科文庫 (33) / 感想・レビュー

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Gotoran

ゲーテは、自然の中に超自然的なものを見る汎神論をもって直感で超自然的なものを見出し、直感で数字や法則とは異なった可視的な自然の具体的な形象に迫るという一貫した在り方であったと云う。”熟視は観察へ、観察は思考へ、思考は統合へ。“ ゲーテにあっては、直観によって認識された自然像は抽象的な数式ではなく、可視的にして具体的な「すがた」或いは「かたち」であった。文芸作品、書簡、対話等を抜粋して、特に「形態学」と「色彩論」を主に、系統立てて編纂、訳出。自然科学にも造詣の深かったゲーテの一面を窺い知ることが出来た。

2020/04/15

gachin

原型を理念や法則ではなく現象と捉えていた唯物論的姿勢が、とても共感できると共にその含蓄に感動する。更に、原型(より一般的には根本現象)に到達したら、その背後に何かを探してはいけないと説くが、これは蓋し至言である。ここまで来たらベイトソン的に階層を登らざるを得ない。

2020/07/18

miyukick

幾度となく読んでいる本。「根本現象を見て驚いたら、それで満足すべき。それよりも高度、またはその背後にそれ以上を求めてはいけない」終始一貫、観察することの重要性が染み渡っている。兎角世の中、過ぎた思考や感情が世界をややこしくしている。私にとっては悩める時、読み返して色んなものを手離す時に勇気を与えてくれる本です。

くるみ

文豪ゲーテの多岐にわたる著作からの、自然科学に関するものの引用。ゲーテの自然観というものを、論文だけでなく詩文や書簡などから知ることができます。胸が熱くなるような自然讃歌をみるにつけ、彼の暮らした当時の自然風景を見てみたいと感じました。最後に数学を使わない自然科学を試みたことについての言も、興味深かったです。訳文も読みやすいうえ、詩の挿入で緩急があり文系の人も楽しんで読める一冊だと思います。

2015/01/19

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