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晩鐘 上

晩鐘 上

晩鐘 上

作家
乃南アサ
出版社
双葉社
発売日
2003-05-01
ISBN
9784575234633
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晩鐘 上 / 感想・レビュー

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taiko

『風紋』から7年、犯罪被害者遺族と加害者家族のその後。被害者遺族の真裕子は、事件を忘れることが出来ないだけでなく、引きずったまま逃れられずにいた。突然あんな形で母親を亡くし、大人になりきれないまま24歳になってしまったようにさえ見えた。7年振りに再会した新聞記者の建部には、少しずつ心を許し始めたところが救い。加害者の妻香織の変貌ぶりには驚かされはするも、興味はそそられた。その息子大輔が心配。これから先に真実を知ることになるとしたら、誰か救ってあげられるのか。大輔の周囲で起きた新たな事件の真相も気になる。

2018/11/15

クリママ

高校生の少女は、大学卒行後、転職してモデルルームに勤める。加害者の息子は祖父母に預けられ、良い子の仮面をかぶって成長する。世間では風化しても、年月を経ることによって得られる気付きがあっても、孤独感、人への不信感はなくならない。以前のノンフィクションで読んだとおり、被害者家族は、事件、加害者、そして、被害者である母親の優しい思い出すら語り合うことはできない。真裕子、大輔がメインに描かれるが、遠因となった父、姉はどう思っているのだろう。そして、我が子さえ顧みることができない母親を持つ2人の子が哀れでならない。

2022/04/27

tellme

『風紋』から7年後。上巻だけで600ページ超でずっと手を出してなかったけれど、ちゃんと前作の内容をなぞってくれていてとても読みやすい。何とも重苦しく先が見えないまま、下巻へ。

2018/06/21

そのぼん

『風紋』の続編。殺人事件の加害者、被害者の周辺の人々の数年後を描いたら作品をでした。テーマがテーマだけに、重いです。新たに殺人事件が起こり、人物たちの立場が微妙に変化している感じがしました。

2012/09/11

のんxxx

序章が73頁もある本なんて初めて。ようやく上巻読了。前作「風紋」から7年後の設定。何書いても「風紋」のネタバレになってしまいそうで何も書けない…それ程前作との繋がりが濃い内容。どうしたらこんなにも良くない展開になってしまうのさ。下巻で何が待っているのか怖い。取り敢えず言えるのは「風紋」の時から真裕子の父親の事が嫌で堪らなかったんだけども、今作で更に嫌になった。もっと危機感持って物事に慎重になってくれ。そして除夜の鐘までに下券の読了が間に合わない予感。どうしましょう。

2021/12/29

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